日ハム大田、リーグ4位の打率.324まで上昇 好調の要因は「邪念がない」

日本ハム・大田泰示【写真:荒川祐史】

8日のオリックス戦ではフェンス直撃の適時打で虎の子の1点を生む

■日本ハム 1-0 オリックス(8日・札幌ドーム)

 日本ハムの大田泰示外野手が8日、本拠地・札幌ドームでのオリックス戦で決勝打を放った。

 6回2死から西川遥輝外野手が右前打で出塁して迎えた第3打席だ。オリックス先発の榊原が投じた127キロのスライダーを強振すると、打球は左中間フェンスを直撃。スタートを切っていた西川が生還し、値千金の1点をもぎとった。

「上位打線が流れをつくるのは大事だと思う。それができているし、今日はピッチャーもしっかり抑えてくれて、ロースコアのゲームを取れたのは大きい」。1、2番コンビでワンチャンスをものにして、1-0のしびれる試合を制した大田は胸を張った。

 4月24日ロッテ戦(札幌ドーム)で5安打5打点と大爆発して以来、ここ12試合で52打数23安打11打点とぐんぐん調子を上げている。オリックスとの開幕3連戦は無安打スタートだったにも関わらず、打率は現在リーグ4位の.324まで上昇してきた。

 好調の要因について大田は「何よりもゲームに集中できている。邪念がない。マイナスなことを考えずに打ちに行っている」と自己分析する。象徴的だったのは、この日決勝打を放った打席。際どいコースに投じられた外角スライダーを見極めながらフルカウントに持ち込み、ストライクゾーンに入ってきたスライダーを捉えた。

 ボール球に手を出さなかったとことについて「我慢というより、(バットが)届かないと思って止めている」と語った大田。「全部打ちにいく中で判断できているのはいいこと。自分が打てるところをしっかり打てていることが大きい」とうなずいた。

 この勝利でチームは再び貯金1。お立ち台では「貯金をたくさんつくって、余裕あるチーム状況で、余裕ある試合展開をできるように、一生懸命頑張ります」と力強く約束した。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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