【MLB】大谷翔平と“初会話” 3冠王カブレラが抱く思い「なかなかお目にかかれない」

第3打席に死球を受け出塁したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

6回死球で初会話が実現 カブレラ「手術どうだった? 自分は二頭筋の手術をした」

■タイガース 10-3 エンゼルス(日本時間9日・デトロイト)

 エンゼルスの大谷翔平投手が8日(日本時間9日)、敵地・タイガース戦で「3番・指名打者」でフル出場。6回の第3打席で昨年10月1日にトミー・ジョン手術を受けた右肘に今季初の死球を受けた。復帰2戦目は見逃し三振、三ゴロ、空振り三振で3打数無安打。打者復帰戦だった昨季から9打席連続無安打となった。

 一瞬ヒヤリとさせる光景だった。6回2死。大谷は左腕・ボイドの141.3キロのツーシームを、昨年10月にトミー・ジョン手術した右肘に受けた。痛がるそぶりも見せずに一塁ベースへ。周囲を凍りつかせる右肘死球だったが、塁上では12年3冠王のカブレラと水原通訳が「ほぼ聞き取りは出来ている」という「英語」を駆使して談笑した。試合後、大谷はどこか嬉しそうに会話の一端を明かした。

「(話の内容は)言えない内容から……。普通に『手術どうだったか』とか。(カブレラは)『自分はバイセプス(二頭筋)の手術をした』と(話していた)」

 数秒のやり取りだったが、塁上の2人は笑顔そのものだった。

 カブレラは復帰初戦だった7日の試合前から大谷との塁上での会話を心待ちしていた。7日は指名打者での出場だったため実現せず、この日の“会話”が初めて。昨季、ベーブ・ルース以来の二刀流として旋風を巻き起こした24歳をリスペクトしているようだった。

「彼のような類の選手はこれ以上現れないよ。普通なら、打者は打つことに専念するし、投手なら投球だけに専念するもの。彼のように投打で非常に素晴らしい選手は、なかなかお目にかかれない。彼とプレーするのは楽しみだ」

 この日は3打数無安打1死球。復帰2戦目も快音は飛び出さなかった。10日のタイガース先発はまたも左腕・カーペンター。初対決となる左腕を打ち砕き、将来の殿堂入りが確実視される敵軍主砲へ実力を見せたいところだ。(Full-Count編集部)

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