長崎の証言の会 50周年記念事業 支援の寄付 呼び掛け 記念誌を発行・進呈など

記念事業の実施のため、寄付を呼び掛ける長崎の証言の会の森口事務局長(中央)ら=長崎市役所

 被爆証言の掘り起こしと記録を続け、50周年を迎えた「長崎の証言の会」は、証言運動の歴史や意義を振り返る記念誌発行などの記念事業に取り組むため、会員以外からの寄付を広く呼び掛ける。

 同会は1969年に「長崎の証言刊行委員会」として発足。これまで75冊の証言集を発行するなど、核兵器の残虐性や非人間性を訴える活動を続けてきた。

 50周年記念事業では、記念の集いを12月に開くことも計画。同会の中心を担った故鎌田定夫さん、妻の故信子さんらの遺品から見つかったノートや写真などの整理、分析も進める。

 同会の会員は最盛期には少なくとも千人以上いたが現在は200人弱に減少した。年刊証言集の発行も控える中、年会費(1人5千円)では記念事業費を賄えないとして寄付を募ることを決めた。森口貢(みつぎ)事務局長は「発足当時を知る人が少なくなる中、多くの人に活動を知ってもらい、継承していきたい。支援をお願いしたい」としている。

 募金の目標額は200万円。1口3千円で1口に付き記念誌を1冊贈る。寄付金は同会の郵便振替口座「01800-1-4420」で受け付ける。問い合わせは同会(電095.848.6879)。

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