<ひとズーム>長崎海上保安部長・有馬雄一さん(55)「漁船の安全対策に力」

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有馬雄一さん

 鹿児島県の桜島出身。家から10メートルで海に着くような環境で育った。「人を助ける仕事をしたい」と考えていた高校時代に偶然、海上保安官募集のポスターが目に留まる。それで進路を決めた。

 前任は海上保安庁本庁の海賊対策室長。各国と協力し、東南アジア海域などで船舶の安全確保や海賊行為の監視に従事した。密輸を取り締まる国際部門を長く歩み、過去には北朝鮮からの約150キロ(末端価格90億円相当)の覚醒剤密輸を摘発するなど、海保が誇る「海上の機動力」を実感する経験を積んできた。

 長崎県は密輸事件などは少ないが、漁船数が多く、周期的に大きな事故も発生。漁船の安全対策が重要課題の一つだ。「燃料切れなど不注意による小さな事故も多い。転覆にもつながるため、注意喚起していきたい」と話す。

 長崎港に寄港する大型客船は増加傾向。「人が集まるところは狙われやすい」と警察などと連携し、テロを想定した安全対策にも注力する。

 初任地は佐世保で長崎勤務は初めて。町を散策しながら平和や歴史を学びつつ、もちろん食も楽しんでいくつもりだ。