長崎市脇岬町に、アオサギが年中暮らす通称“サギ山”がある。2月末、1羽の珍客が飛来。世界に3千羽程度しかおらず、絶滅が危惧されているクロツラヘラサギだ。
越冬地と朝鮮半島の繁殖地の間を渡る鳥。対馬や五島で見られるが、地元の愛鳥家によると野母崎地区では初めてという。目の周りが黒く、くちばしはまるでしゃもじ。アオサギと一緒に餌を食べに飛び立つなど、行動を共にしている。
すでに繁殖期に入っているものの、アオサギの子育てを手伝っているのか、居心地がいいのか、帰る様子がない。「近くで見られるのはうれしいが、早く戻ってほしい」と静かに見守る愛鳥家。きょうから16日まで愛鳥週間。