令和も「渡鬼」新作決定!! 石井ふく子氏「変わらない家族の絆を描く」

橋田壽賀子氏の脚本による岡倉家の5人姉妹を中心に描くTBS系の人気シリーズ「橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』」の新作が年内(放送日時未定)に放送されることが決まった。プロデューサーの石井ふく子氏は「平成2(1990)年に始まった『渡る世間は鬼ばかり』を通じて、視聴者の皆さんと一緒に平成時代を歩み続けることができたことは、幸せで光栄なことでした。そして、令和の時代にも作り続けられることをとてもうれしく思います」と時代をまたぐ長寿作になった喜びを明かした。

同作は小料理屋「おかくら」を営んでいた岡倉家の5人姉妹を中心に、それぞれの家族を描くもので、2011年まで21年にわたり全10シリーズが放送され、以降も毎年続編が制作されている国民的ホームドラマ。今作が通算511作目となる。

スタート時から橋田氏とタッグを組んできた石井氏は「私と橋田さんが生まれたのは大正時代のことでした、昭和の戦争では学生時代の勤労動員と空襲、そして疎開など苦しい日々を過ごしました。しかし、そうであったからこそ、日本では家族の絆は強かったと思います。戦後はテレビの世界に身を投じ、ずっと家族の物語を作り続けました」とテーマの“家族”の原点を振り返る。

さらに、「一方でこの30年間で社会は大きく変化して人々は豊かになりましたが、家庭の在り方も変わり、家族がバラバラになってしまうのではないかと案じることもありました。まだまだ、やることはいっぱいあると思っています」と現代社会に危機感を覚え、制作意欲が衰えていないことをアピール。今作の見どころについても「主な舞台となる『幸楽』を仕切るのは、赤木春恵さんから泉ピン子さんへ。そしてその娘、愛役の吉村涼さんへと交代して、登場人物の配置も変化していきます。橋田さんとも相談しながら、それでも変わらない家族の絆を描いていきます。新時代を迎えるにふさわしいドラマをお届けしたいと思います」と訴えている。

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