島津製、純利益325億円 過去最高、4年連続で更新

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 島津製作所が10日発表した2019年3月期連結決算は、純利益が前期比9.0%増の325億円だった。液体クロマトグラフなど計測機器事業を中心に主力部門が国内外で伸び、売上高と利益の全てで過去最高を4年連続で更新した。

 売上高は3.9%増の3912億円。計測機器は北米でヘルスケアや食品向け、中国では環境規制強化を受けて環境計測機器が伸びた。産業機器は半導体需要の低迷でターボ分子ポンプが落ち込んだが、国内の工作機械向け工具需要の拡大で真空熱処理炉が伸びた。主力4事業のうち防衛省向けが減少した航空機を除き、3部門が増収だった。

 前期に計上した為替差損が差益に転じ、経常利益は8.6%増の454億円。好業績を受け、期末配当を昨年5月発表の1株13円から15円に引き上げ、年配当は28円(前期は24円)に増配する方針。

 20年3月期は、計測機器や医用機器で投入する新製品の販売を伸ばし、売上高、利益とも過去最高を見込む。半導体市況は第5世代(5G)移動通信システム向けで後半に回復するとみて、ターボ分子ポンプの受注拡大も見込む。

 深刻化する米中間の経済対立に、大阪市内で会見した上田輝久社長は「現時点で影響は微小。ただ、高機能製品は技術流出の懸念から中国向けの審査が影響する可能性がある」と指摘。「幅広い産業に及ぶ顧客の中で堅調な分野に注力すれば、結果を出せる」と自信をのぞかせた。