紫雲丸事故から64年で慰霊行事 高松市沖で営み安全への誓い新た

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紫雲丸事故の現場海域で白菊をささげる参列者

 旧国鉄宇高連絡船「紫雲丸」が高松市沖の瀬戸内海で沈没し、死者168人を出した事故から11日で64年を迎えるのを前に、高松海上保安部は10日、紫雲丸を含め、備讃瀬戸での船舶事故で犠牲となった人々の慰霊行事を同市沖で営み、安全への誓いを新たにした。

 同海保や四国運輸局など海事関係者約10人が巡視艇で紫雲丸事故の現場に到着。水や酒を注ぎ、白菊をささげた後、汽笛の合図で黙とうした。同海保の五十嵐耕部長は「犠牲者の無念を感じ取り、事故ゼロへ力を尽くす」と述べた。

 慰霊行事は同海保の研修でもあり、男性(24)は「海上保安官になり紫雲丸事故を知った時の衝撃は大きかった。海の事故をなくすという初心を忘れず緊張感を持ち任務に当たる」と話した。

 同海保発足翌年の1949年から2018年まで管内で起きた船舶事故の犠牲者は364人。近年は減少傾向で18年は1人だった。

 紫雲丸事故は1955年5月11日に発生。修学旅行の児童生徒らを乗せ、高松港から玉野市・宇野港に向かう途中、別の貨物船と衝突した。