ベテランの域に達した各球団の選手たちの巻き返しは?
プロ野球も開幕して40日が過ぎ、ほぼ今季の陣容が固まりつつある。しかしこの時点で1軍出場を果たしていないベテラン選手も少なからずいる。今年度30歳になる1990年4月1日以前に生まれた選手で、今季まだ1軍の試合に出ていない選手をリストアップした。()は生年月日。
【パ・リーグ】
○西武
内海哲也/投手(1982.04.29)
小石博孝/投手(1987.04.13)
大石達也/投手(1988.10.10)
高橋朋己/投手(1988.11.16)育成
カスティーヨ/投手(1989.02.19)
斉藤彰吾/外野手(1989.05.14)
中田祥多/捕手(1990.02.22)
巨人に移籍した炭谷の人的補償として入団した左腕内海は、ファームでは2試合に投げているが1軍はまだ。高橋朋は左肩関節痛の治療のため今季から育成枠。捕手の中田は2015年を最後の1軍出場なし。捕手は故障した選手のリザーブとして1軍出場がないまま、選手登録をするケースがしばしばみられる。
○ソフトバンク
和田毅/投手(1981.02.21)
サファテ/投手(1981.04.09)
中田賢一/投手(1982.05.11)
市川友也/捕手(1985.05.09)
バンデンハーク/投手(1985.05.22)
江川智晃/外野手(1986.10.31)
塚田正義/外野手(1989.07.23)
岩嵜翔/投手(1989.10.21)
中村晃/外野手(1989.11.05)
ソフトバンクは、故障者が続出している。特にサファテ、中田賢、バンデンハーク、中村晃の欠場は大きい。代替選手の活躍で首位を保っているが、首脳陣は早期の復帰を望んでいるだろう。
○日本ハム
村田透/投手(1985.05.20)
黒羽根利規/捕手(1987.06.02)
藤岡貴裕/投手(1989.07.17)
メジャー帰りの村田は昨季6勝(3敗)を挙げ復活の兆しを見せたが、まだ1軍のマウンドに上がっていない。昨季、ロッテからトレード移籍した左腕・藤岡も出番がないまま。
○オリックス
岸田護/投手(1981.05.10)
ディクソン/投手(1984.11.03)
通算47勝を誇り開幕ローテ入りも決まっていたディクソンはオープン戦で右肩痛を発症し2軍での調整が続いている。最年長のベテラン岸田も若いリリーフ陣の多いチームの中で2軍暮らしが続いている。
○ロッテ
福浦和也/内野手/1975.12.14
細川亨/捕手(1980.01.04)
大谷智久/投手(1985.02.14)
内竜也/投手(1985.07.13)
レイビン/投手(1988.01.21)
李杜軒/内野手(1988.04.21)
伊志嶺翔大/外野手(1988.05.12)
大嶺祐太/投手(1988.06.16)
南昌輝/投手(1989.01.18)
阿部和成/投手(1989.05.19)
ベテラン選手が多い。福浦は通算安打は2000本ちょうどで足踏みしている。大嶺はトミー・ジョン手術のため2017年を最後に1軍出場なし。新外国人投手レイビンはまだNPBデビューを果たしていない。
○楽天
久保裕也/投手(1980.05.23)
ヒメネス/内野手(1988.01.18)育成
塩見貴洋/投手(1988.09.06)
岡島豪郎/捕手(1989.09.07)
由規/投手(1989.12.05)育成
松坂世代の久保は昨年25試合に登板したが今季はまだ1軍出場なし。岡島は細川の移籍、伊志嶺の引退で手薄になった捕手に外野から再コンバートされたが左肩の手術もあり1軍ではプレーしていない。
中日松坂は春季キャンプでのアクシデントから復活に向けリハビリ中
【セ・リーグ】
○広島
永川勝浩/投手(1980.12.14)
赤松真人/外野手(1982.09.06)
白濱裕太/捕手(1985.10.31)
ローレンス/投手(1987.10.28)
赤松は胃がんの手術からの復帰を目指している。2016年を最後に1軍でプレーしていないが、すでに2軍ではプレーをしている。捕手の白浜も2017年を最後に1軍出場なし。新外国人のローレンスもまだNPBデビューは果たしていない。
○ヤクルト
館山昌平/投手(1981.03.17)
畠山和洋/内野手(1982.09.13)
三輪正義/内野手(1984.01.23)
山中浩史/投手(1985.09.09)
村中恭兵/投手(1987.10.25)
山田大樹/投手(1988.07.30)
藤井亮太/内野手(1988.09.30)
屋宜照悟/投手(1989.03.29)
松坂世代の館山を筆頭に多くの30代の選手が1軍未出場。村上や塩見など若手の台頭で、世代交代が進んでいるともいえる。
○巨人
上原浩治/投手/1975.04.03
岩隈久志/投手(1981.04.12)
大竹寛/投手(1983.05.21)
マシソン/投手(1984.02.27)
現役最年長の上原はファームでは9試合に投げているが未昇格。上原同様、MLB帰りの岩隈はまだファームの登板もなし。2011年以来の日本での登板はいつになるか。大竹、マシソンも首脳陣には復帰が待ち遠しい投手だ。
○DeNA
西森将司/捕手(1987.12.29)
中後悠平/投手(1989.09.17)
田中健二朗/投手(1989.09.18)
マイナーからDeNAに戻った中後、通算50ホールドの田中と2人の左腕が1軍登板なし。救援陣が不振な中、復活が待たれるところだ。
○中日
松坂大輔/投手(1980.09.13)
藤井淳志/外野手(1981.05.20)
武山真吾/捕手(1984.06.22)
松井佑介/外野手(1987.07.10)
昨年、復活を果たした松坂は春季キャンプでのアクシデントもあったが、復帰に向けリハビリを行っている。
○阪神
高橋聡文/投手(1983.05.29)
岡崎太一/捕手(1983.06.20)
岡本洋介/投手(1985.09.27)
小宮山慎二/捕手(1985.11.26)
俊介/外野手(1987.08.17)
荒木郁也/内野手(1988.04.25)
森越祐人/内野手(1988.08.11)
伊藤隼太/外野手(1989.05.08)
伊藤和雄/投手(1989.12.13)
多くの30代選手が2軍にいる。阪神も世代交代が進んでいるのだ。彼らとは別に、横田慎太郎、原口文仁と2人の野手は脳腫瘍、大腸がん手術からの復帰を目指している。
シーズンの深まりとともに、こうしたベテランにもチャンスは巡ってくる。少ないチャンスを生かして挽回してほしいものだ。(広尾晃 / Koh Hiroo)