五島でマダニ感染 長崎県内では本年度初

 長崎県は10日、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に、五島保健所(五島市)管内の男性が感染したと発表した。県内の感染確認は本年度で初めて。
 県医療政策課によると、男性は発熱、頭痛、食欲不振などの症状を訴え、4日に医療機関を受診。検査の結果、9日に感染が判明した。現在も入院している。
 SFTSはウイルスを保有するマダニにかまれることで感染。ワクチンはなく、重症化すると死亡する恐れがある。昨年は全国で77人、うち県内で4人の感染が確認された。
 マダニは主に山林や草むらに生息。気温が高くなる夏場は特に活動的になる。同課は「サンダルではなく靴を履くなど肌の露出を抑えるほか、衣服に付いたダニを落としたり、帰宅後は入浴したりしてほしい」と対策を呼び掛けている。

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