オリックス生命が新拠点 長崎を第2本社に

オリックス生命保険長崎ビジネスセンターの新拠点開所を祝って鏡開きをした片岡社長(左から3人目)ら=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 オリックス生命保険(東京)は、長崎市万才町の長崎ビジネスセンターを同市元船町の新築ビル「長崎BizPORT(ビズポート)」に移転した。10日の開所式で片岡一則社長は、経営やシステムサポートの部門も東京から長崎に一部移し、「第2本社」とする構想を明らかにした。
 同社によると、同センターには現在307人が勤務。業務拡大に伴う600人への増員を見据えて移転、ビズポートの6~11階(計5940平方メートル)に入居した。引き続きコールセンターや保険金支払い、契約保全(契約後のフォロー)、新契約引き受けなどを担う。
 第2本社構想は、災害に備える業務継続計画(BCP)で検討中。従来の業務にとどまらず、役員、総務・人事担当、IT技術者らも配置。将来的には業務量の割合を東京と半々にする方向という。
 片岡社長は取材に対し、決定事項ではないとした上で「関東で大災害があった場合、指揮命令系統や通信網を確保できる保証はない。有事には長崎が司令塔の役割を一定果たせるようにしたい」と述べた。地元採用を基本とし、システム開発面では地場企業との協業にも期待を寄せた。
 市内のホテルであった開所式には中村法道知事や田上富久市長ら約50人が出席した。
 同社の長崎ビジネスセンターは2016年10月に開設。地域限定正社員の282人全員が県内採用で、うち9割近くを女性が占める。

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