バイオマス発電 23年1月に開始

日本製紙、勇払事業所で

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 製紙大手の日本製紙(東京)は10日、苫小牧市勇払の北海道工場勇払事業所の敷地を利用し、2023年1月にバイオマス専焼発電事業を開始すると発表した。輸入チップやパームヤシ殻(PKS)などを燃料に、木質バイオマス発電所としては国内最大級となる出力約7万4950キロワットを予定する。

 同社が51%、大手総合商社の双日(東京)が49%の出資で発電事業会社「勇払エネルギーセンター合同会社」を設立し、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)を利用して、全量を北海道電力に売電する。双日は、国内外で太陽光や風力など再生可能エネルギー事業の開発を手掛け、日本製紙に対し原料チップの供給も行っている。

 発電所は、勇払事業所の敷地の一部約7万平方メートルに建設する。20年3月に着工し、23年1月の稼働開始の予定。燃料は海外から調達した木質チップやPKSのほか、道産の間伐材など未利用材を使用する。発電所の運転、保守管理は日本製紙が行う。

 勇払事業所は、紙需要の減少に伴い20年1月で洋紙生産を停止。事業所敷地の活用策として、双日と共同で木質バイオマス発電事業を検討してきた。

 日本製紙は「製紙工場で培った発電技術やノウハウを生かして勇払事業所の土地や設備、人材活用を図り、長期安定的な収益を確保する。二酸化炭素(CO2)の排出量低減につながる木質バイオマスエネルギー活用を進め、電力の安定供給、北海道の発展に寄与したい」と話している。

 一方、木質チップの原料輸送効率化を目的に、勇払にチップヤードを集約するため、室蘭港崎守ふ頭のチップヤードは年内で輸入を停止し、廃止する方針だ。 (菅原啓)