古島マルシェの閉店、三越跡ビルの運営会社の倒産、ライバルのセブン進出… 難局続くリウボウHDの今後は?

 リウボウホールディングスの糸数剛一会長は10日の決算発表で、管理・運営会社が倒産した旧沖縄三越百貨店跡の「琉球王国市場」について「今後も飲食を中心にやっていく。専門の店舗が入れば集客できる」と述べ、新たな管理・運営会社を選定して同施設での事業を継続していく方針を明らかにした。スーパー「リウボウフードマーケット古島マルシェ」の閉店は、賃料などコストが大きく赤字だったことが背景にあると説明した。

 琉球王国市場について、国際通りに面した立地で国内外の観光客の入場も多いことから「これまでの戦略は間違っていなかった」と強調する。一方で倒産した管理・運営会社は「飲食店経営のノウハウがなくて集客がうまくいかなかった」と指摘した。予定したテナントの入居が進まず、直営の飲食店を展開したが振るわなかったという。

 古島マルシェは売り場面積が大きく、賃料などコストがかかる一方で、採算が取れるほどの集客ができなかった。糸数氏は「店舗として赤字で、経営としてマイナスが大きかった」と振り返った。近接の銘苅地区などから集客ができた一方で、国道330号で隔てられた古島地区からの来店が少なかったという。2月末に閉店した泉崎りうぼうは、コンビニを併設した新たな業態として開店する。

 7月にコンビニ大手セブン―イレブンが沖縄に進出することから、沖縄ファミリーマートの野崎真人社長は「(沖縄ファミマは)ファストフードが強いので、その強みを生かして差別化する」との考えを示した。セブンとの競合で、店舗によって売り上げに3割程度の影響が出る可能性もあると見ている。競合エリアでは店舗改装などを進めて対抗するという。

※注:野崎真人社長の「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし

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