坂口元厚労相と面会へ 五島市の会 来月、本格救済に向け

来月に坂口元厚労相と面会することを明らかにしたカネミ油症被害者五島市の会の総会=五島市三尾野1丁目、福江総合福祉保健センター

 カネミ油症被害者五島市の会(旭梶山英臣会長)は11日、五島市内で本年度総会を開催。6月4日に全国の被害者と共に、救済法成立などに尽力した坂口力・元厚生労働相と東京で面会し、本格救済に向けて意見交換すると明らかにした。
 坂口氏は昨年11月に同市であった油症発覚50年の記念式典に出席。被害者救済が停滞している現状を踏まえ、ダイオキシン類の血中濃度ではなく症状の有無による認定や、被害者支援金の増額など4項目を提案しており、被害者からも実現を望む声が上がっている。
 同会からは4人が上京。旭梶山会長は「会として、4項目の実現に向けてどのように考えているかお聞きしたい。本県選出の国会議員なども同席してもらい、被害者の要望を聞いてほしい」と話した。
 総会には被害者ら約30人が出席。油症2、3世や未認定患者の早期救済、安定的な医療保障などを国や加害企業に求めていく本年度の活動計画を承認した。

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