県庁跡地「考える会」初会合 「歴史に基づいた活用を」 調査徹底望む声相次ぐ

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発起人が意見を交わした「長崎県庁跡地遺構を考える会」の初会合=長崎市文教町、長崎大学付属図書館

 1571年の長崎開港以来、重要な施設が置かれた歴史がある県庁跡地(長崎市江戸町)について、県内外の学識者らで文化的価値の検証や発信に取り組む「長崎県庁跡地遺構を考える会」が11日発足し、同市内で初会合があった。発起人のうち約20人が意見交換し、遺跡の調査の徹底や、歴史を生かした活用を望む声が相次いだ。
 同跡地には、江戸幕府の禁教令以前のキリスト教の重要拠点「岬の教会」や、幕府の長崎奉行所西役所などがあった。庁舎地下部分はこれまでに本格的な調査がされていないが、県は埋蔵文化財が残る可能性は低いとみており、庁舎の解体後に県が広場などを、市が文化芸術ホールを整備する方針を示している。
 同会はカトリック関係者や市民有志を含む48人を発起人に設立。このうち片峰茂・前長崎大学長ら4人が共同代表に就いた。
 意見交換で片峰氏は「長崎独特の文化を形作るのは、重層してきた土地の記憶。県庁跡地には、まさに重層する記憶が埋まっている可能性が非常に高い」と強調。他の出席者からは「開発前提の調査でなく、きちんと遺跡の内容を確認してほしい」「歴史に基づいた跡地活用を考えるべきだ」などの意見が出た。