第11節で見えてきた、コンサドーレが抱える強みと課題

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リーグ戦4連勝中のコンサドーレ札幌は敵地に乗り込んで、松本山雅と激突。しかし、チャナティップ・ソングラシン、アンデルソン・ロペスなどの主力を欠くチームは点を奪えず、0-0のスコアレスドローで試合を終えた。今回は、第11節で見えてきた札幌の強みと課題を、ここまでのリーグ戦を踏まえてご紹介する。

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主力とサブ組の差

チャナティップ、A・ロペス(主力組)を欠いた札幌は荒野拓馬と早坂良太(サブ組)をシャドーのポジションで起用した。しかし、この2人は主力組に比べて戦術の理解度低く、それがこの試合では顕著だった。松本は2シャドーと1トップに対してボールが入ると同時に様々な可能性へ制限をかけた。その結果プレーができなくなった荒野と早坂はロストを繰り返し、札幌はショートカウンターの餌食となった。なんとか鈴木武蔵にボールを預けても、彼自身も塞がれてしまっているため、結局はカウンターに持っていかれてしまう。19分のプレーなどは露骨にそれが出ている。松本が最後のプレーの精度を欠いたため失点は免れたが、運が良かった。


チャナティップ依存

前述の続きになるが、チャナティップがスタートで起用されていれば、彼のポジション取りとボールを受けてからの立ち回りにより、ここまで札幌が苦戦することもなかっただろう。守備時にも同じことが言える。ただプレスをむやみにかけるのではなく、相手のビルドアップを制限できるポジションをとって、一番危険な場所にボール入れさせないディフェンスができる。(対して、荒野が34分に見せたポジショニングなどはお粗末だった)A・ロペスが負傷により離脱し、得点力や推進力をどのようにカバーするのかが課題だったが、ここにきてより大きな課題が浮き彫りとなった。


ボランチの脇のスペース

高い位置からプレスをかけながらも、しっかりと引いて守ってくる松本に対して、札幌は人数をかけて攻撃する選択を取った。中盤を空洞化させ前線と最終ラインで5-5のラインを作るのは、ミハイロ・ペトロビッチ監督がしばしば取る戦い方だ。しかし、問題はカウンターを受けた際に生じた。1つ目で述べた理由からショートカウンターを受けた際に、中盤が空洞化しているため、カウンターに対してフィルターがかからない。特に宮澤裕樹がフォローに入ると、そのスペースを自由に使われて大きなピンチとなった。最終ラインのライン設定を高くし、中盤にボールが入った際に最終ラインの選手がプレッシャーをかけにいくなど、試合の中で修正したかった。


ハイプレスへの弱さ

やはり札幌は連動した前線からの強度の高いディフェンスに苦しんだ。宮澤裕樹をうまく使ってビルドアップを行いたかったが、レアンドロ・ペレイラが上手に制限した。深井一希やキム・ミンテに対してはプレッシャーがかかっていなかったため、それらの選手と、パスのレンジが長い福森晃斗のポジションを一時的に入れ替えるのはありだろう。実際に福森は試合の中で中央にポジションをとって、強みを生かした。良くも悪くも現在のビルドアップは宮澤と福森を中心に成り立っている。チームとして、彼ら2人をどのように浮かせるかは考えるべきだろう。


複数コンペティションは厳しいか

チャナティップ、A・ロペスの2選手が不在になると、クオリティが著しく低下する札幌。この状態で複数の大会に注力するのは難しいだろう。現在はルヴァンカップにもそれなりのリソースを割いているが、主力が消耗しリーグ戦に影響ができるのであれば考え物だ。サブ組の質を上げるか、リーグ戦に集中するか。時間もかからず、難易度も低いのは後者だ。