『Daily Mail』は11日、「ミーノ・ライオラ代理人の活動停止処分で今夏影響を受けるかもしれない9名」という記事を掲載した。
今夏イタリアサッカー連盟から3ヶ月の活動停止処分を受け、それを国際サッカー連盟も引き継いだことが発表されたミーノ・ライオラ代理人。スター選手を多く顧客として抱える彼にとって、8月9日まで活動できないというのは大きな痛手になる。
マーケットで彼が動けないことで影響を受けるかもしれない選手は多いと言われるが、去就がまだ不透明と噂される選手9名の状況が解説されている。
ポール・ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)
ライオラ活動停止の影響:ある
このフランス人のスターMFは、今夏のマーケットでタイトルから遠ざかっているマンチェスター・ユナイテッドを離れるという噂が流れていた。彼自身がもう退団を希望していると。
彼は昨年ライオラ代理人によってバルセロナに売り込まれていたが、それはクラブ側の事情によってブロックされていたと言われている。
ポグバが尊敬するジネディーヌ・ジダンはレアル・マドリーの大幅な改革を求めていて、1億ポンド(およそ145.53億円)でポグバを獲得しようとしているという。ただ契約は2022年まで残っていて、延長のオプションも付いていて、さらにライオラが動けないとなれば…。
マルコ・ヴェッラッティ(PSG)
ライオラ活動停止の影響:あるかもしれない
チャンピオンズリーグでは毎回がっかりするようなシーズンが続き(結果よりも負け方が…)、パリ・サンジェルマンは今季もいろいろな補強を行いそうだ。
移籍の噂が常に流れるヴェッラッティであるが、それもあってPSGが放出を許すことはなさそうな雰囲気だ。バルセロナの噂はあったが、フレンキー・デ・ヨングの加入もあり、ヴェッラッティを獲得しなければならないような状況でもない。
ライオラ代理人の顧客としてはまだ安定した状況にあるだろうが、契約が2021年までになっているので、延長の交渉が行われる可能性はある。そこで影響が及ぶかもしれない。
マタイス・デ・リフト(アヤックス)
ライオラ活動停止の影響:ある
デ・リフトは今夏バルセロナに6000万ポンド(およそ87.32億円)で加入するのではないかと伝えられてきた。それだけの価値がある選手であり、昨年彼と契約したライオラも売り時だと考えていたはずだ。
19歳でアヤックスの主将を務める彼はチャンピオンズリーグでの活躍で一気に注目を集め、ビッグクラブからこぞって熱視線を送られている。
バルセロナだけでなくマンチェスター・ユナイテッドも強く興味を抱いているそうだが、デ・リフト自身はスペインに行きたいと考えているとも。ライオラ代理人が動けない場合、彼の移籍はかなり影響を受けそうだ。
ジャンルイージ・ドンナルンマ(ミラン)
ライオラ活動停止の影響:少しある
一時はミランのサポーターから総スカンを食らったドンナルンマ。ライオラ代理人とクラブの関係は極めて悪化したが、すでにドンナルンマはファンからの信頼を取り戻した。
しかし、嘘か真かドンナルンマが「ミランが来季のチャンピオンズリーグ出場権を得られなかった場合、どこか他のクラブへ移籍したい」とライオラ代理人に頼んだとも伝えられ、再び状況は混沌としていた。
とはいえ、ここでライオラ代理人がイタリアからも世界からも弾かれたとなれば、彼をムリに移籍させるような暇はなくなるはずだ。ミランのファンは胸を撫で下ろしているかもしれない。
コスタス・マノラス(ローマ)
ライオラ活動停止の影響:ある
ギリシャ代表のセンターバックは、今年はじめにマンチェスター・ユナイテッドの補強リスト筆頭に追加されたと伝えられた。彼は契約に3050万ポンド(およそ44.39億円)のバイアウト条項を持っているが、ユナイテッドには不幸なことに今夏初めて有効になるものだった。
ジョゼ・モウリーニョ監督はユナイテッドでの最後の数ヶ月でセンターバックの獲得に熱心だった。そしてもちろん、スールシャール監督も現状のメンバーには納得していないはずだ。
2014年にローマへとやってきた彼は世界有数のセンターバックに成長したため、そろそろステップを進めたいという意思もあるだろうが、ライオラ代理人の処分のおかげで今夏の退団の可能性は低くなっただろう。
ブレーズ・マテュイディ(ユヴェントス)
ライオラ活動停止の影響:少しある
このパワフルでエネルギッシュなフランス代表MFは、ユヴェントスとの契約が残り1年となる。この夏には契約を延長するか、現金化するか、それともフリーで放出することをいとわないか…どれに決めなければならない状況だ。
クリスティアーノ・ロナウドを加入させたことでチームはやや年齢層が高まっていることもあり、32歳になった彼をどのように扱うか、ユヴェントスにとっては難しい夏になるだろう。
放出される可能性は示唆されたが、アッレグリ監督は不満分子にならない彼のことを信頼しているし、ライオラ代理人も処分を受けた。おそらくユヴェントス残留に舵を取ることになったはず。
ヘンリフ・ムヒタリャン(アーセナル)
ライオラ活動停止の影響:それほどない
アーセナルには今お金がない。ムヒタリャンが決して絶対的な選手ではないにせよ、このクラスのアタッカーを放出する余裕はない。その代わりを獲得できる可能性はかなり低いからだ。
話題になることは少なくなったが、それでも38試合の出場で6ゴール7アシストを記録しており、かなりの結果は残している。ベンチに置いておいても使えるタレントだ。
ミーノ・ライオラ代理人がどのように彼のことを考えているかはわからないが、おそらく活動停止処分の影響をあまり受けないであろう顧客の一人である。
マリオ・バロテッリ(マルセイユ)
ライオラ活動停止の影響:ある
マンチェスター・シティやリヴァプールでプレーした「怪物」は、ミーノ・ライオラ代理人が寵愛する存在の一人であることで有名だ。
彼は今年1月にニースからマルセイユに加入したが、その契約は半年間のみ。マルセイユは延長したがっているが、給与が高額であるためチャンピオンズリーグ出場権を逃したチームにとっては難しい存在になっている。
13試合で8ゴールと活躍したことを考えれば他のクラブが関心を寄せる可能性はある(フリーエージェントであるし…)が、代理人が動けないならば、今すでに関係が出来ているクラブへの残留の可能性が高くなったとも考えられる。マルセイユはライオラの処分で助けられたかもしれない。
モイーズ・キーン(ユヴェントス)
ライオラ活動停止の影響:それほどない
ユヴェントスで鮮烈なデビューを飾った19歳は、もしかしたらパウロ・ディバラをクラブから追い出す存在になるかもしれない。ここ数ヶ月に重要なゴールを何度も決めてきた。
クラブはすでに彼との契約を延長したいと考えており、2024年までキープしたいという意思を示す。
ライオラ代理人は彼をどうしたいのか強い意思を見せていないし、モイーズ自身もユヴェントスを愛しているようだ。活動停止の影響はそれほどなく、おそらくそのまま延長されるはず。
ジャスティン・クライファート(ローマ)
ライオラ活動停止の影響:それほどない
パトリック・クライファートの息子ジャスティンは、昨年夏にアヤックスからローマに加入した。セリエAでは苦しんでいるが、あと数年はこのまま残留するだろう。
今季公式戦で33試合に出場した彼はそれなりにプレーできたとは言えるが、ローマではニコロ・ザニオーロがブレイクしたので、完全に影に隠れてしまった。
この状況でクライファートをそれなりの価格で動かすのはいくらライオラ代理人でも難しいであろうし、影響はほとんどないと言えるだろう。