独自の環と大規模爆発が確認された「極リング銀河」

この銀河の画像は、うお座の方向約4500万光年先に位置する「NGC 660」として知られる独自の形状を持つ銀河です。

この形状は「極リング銀河」として分類。その極環は銀河ディスクから約45度の傾斜で直径は約5万光年ほど。複数の赤色巨星や青色巨星が存在しており、中でも若い星は約700万歳であるといいます。また、この様な極環形状を持った原因は、他の銀河との相互作用による進化が有力で、衝突銀河に見られる多数の活動的な星形成が確認されています。

2012年後半には「NGC 660」内で一般的な超新星爆発の約10倍の明るさの大規模な爆発が観測されています。その原因はよく分かっていませんが、超新星によるものではなく、銀河の中心に位置する超大質量ブラックホールから噴出するジェットによって引き起こされたと考えられています。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の可視光と、広域惑星カメラ2「WFPC2」の可視光・赤外線波長で捉えたものの合成画像で、2013年12月に公開されました。

Image Credit:ESA/Hubble & NASA
https://www.spacetelescope.org/images/potw1348a/

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