【MLB】因縁対決で被弾→次打者に“報復死球”!? 相手右腕にサバシアも呆れ顔「愚か」

ヤンキースのCC・サバシア【写真:Getty Images】

ボイトへの死球に…米メディアも「確かに違和感のあるタイミング」

■ヤンキース 7-1 レイズ(日本時間13日・タンパ)

 ヤンキースは12日(日本時間13日)、敵地レイズ戦に7-1で勝利。田中将大投手が7回わずか73球、5安打1失点7奪三振と快投し、首位レイズに0.5ゲーム差に迫った。大事な首位攻防戦に勝ち越したが、昨季からの“遺恨”は続いているようだ。

 米スポーツメディア「ジ・アスレチック」では、この3連戦の「死球」に焦点を当てて特集を掲載。ヤンキースが今季19個の死球を受けており、そのうち5個がボイトに対するものだと紹介した上で、この3連戦の第2戦の11日(同12日)でも、救援のヨニー・チリノスにぶつけられたと振り返っている。ボイトへの死球はチリノスが前の打者のルメイヒューにホームランを浴びた直後のものだった。

 さらに、続くガードナーが遊ゴロ併殺打に倒れた後、サンチェスも死球。被弾に対する“報復”とも取れる行為に、記事では「もしチリノスが、ルメイヒューに打たれたホームランに対して、ボイトとサンチェスに(死球を当てて)リベンジする意図があったとすれば、彼は確かに違和感のあるタイミングを選んだことになる」と言及している。

 両チームには、昨シーズンから因縁があった。昨年9月27日の一戦で、ヤンキース捕手のロマインが頭部付近にビーンボールを浴びると、直後の6回にサバシアがレイズのスクレに死球を与えて、“報復死球”として退場に。これがシーズン最終登板だったサバシアは、あと2イニングを投げれば出来高50万ドル(約5480万円)を獲得できていたため、チームメートを守る“男気”として話題となっていた。

サバシアも「愚か」、ボイトは「ちょっと疑わしい」

 この“因縁”が今季初対戦となった3連戦でも続くことに。サバシアは記事の中で「僕たちがホームランを打って、それから彼らは内角高めに投げてきたんだ。愚かなもんだよ。僕たちは再びあんな状況に直面したくはないんだよ。去年経験しているからね」と、怒りをあらわにしている。

 実際に死球を受けたボイトも「投手の球が内角高めにくると、選手としてのキャリアが断たれてしまうことになりかねない厳しい状況なんだ。特にホームランを打たれた後だったから、彼(チリノス)は恐らく苛立っていて、全力で速い球を投げようとしたんだけど失投していた。だから僕はすごくムカついたんだよ」と指摘。取材に対して「わかってるさ、時にはこれも試合で付きものだってことはね。死球を受けるときもある、それは理解しているよ」と話しながらも、「今年すでにたくさん死球を受けているけど、内角高めに投げてくるときは、ちょっと疑わしいよね」と率直な胸中を明かしている。

 同じア・リーグ東地区で、今季は熾烈な優勝争いを繰り広げることになりそうなヤンキースとレイズ。まだまだ対戦が残されているだけに、今後の展開に注目が集まる。(Full-Count編集部)

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