2018-2019シーズンFIM世界耐久選手権(EWC)第3戦スロバキア8時間耐久レースが5月9日~11日にスロバキアリンクで行われ、YARTヤマハ(ブロック・パークス/マービン・フリッツ/ニッコロ・カネパ組)が優勝した。
予選では、首位が何度も入れ替わる大混戦のなか、YARTヤマハがポールポジションを獲得。2番手にF.C.C.TSRホンダ・フランス(ジョシュ・フック/フレディ・フォーレイ/マイク・デ・ミオ組)、3番手にスズキ・エンデュランス・レーシング・チーム(ヴァンサン・フィリップ/エティエンヌ・マッソン/グレッグ・ブラック組)と続いた。
日本のトリック・スター・レーシングを母体とするWEBIKE TATI チーム・トリックスター(ジュリアン・エンジョラス/ケビン・デニス/出口修組)は23番グリットからのスタートとなった。
決勝レースは5月11日の午後12時からスタート。スズキ・エンデュランス・レーシング・チームが好スタートを決めてホールショットを奪ったが、F.C.C.TSRホンダ・フランスがトップを奪い返し、2周目からレースをリードする。
スズキ・エンデュランス・レーシング・チームは、後方から迫ってきたYARTヤマハとホンダ・エンデュランス・レーシング(ランディ・ド・プニエ/ヨニー・エルナンデス/セバスチャン・ギムバート組)に交わされトップグループから後退した。
首位争いはF.C.C.TSRホンダ・フランス、YARTヤマハヤマハ、ホンダ・エンデュランス・レーシングの3チームとなるが、開始1時間が経過しようというところでF.C.C.TSRホンダ・フランスがライダー交代を行った直後にマシンのマイナートラブルが発生しピットイン。修復作業を行い、13時に再びレースに復帰するが、27番手に後退してしまう。
F.C.C.TSRホンダ・フランスのトラブルにより、YARTヤマハとホンダ・エンデュランス・レーシングによるトップ争いに。レース中盤に入るとYARTヤマハがトップをキープして順調に周回を重ねる。一方、ホンダ・エンデュランス・レーシングはド・プニエのコースアウトによりタイムロスしてしまい、YARTヤマハから離されてしまう。
レース後半に入ろうとする前に、YARTヤマハはストップ&ゴーのペナルティを受けて2番手に後退するも、着実に挽回してトップを奪取。残り3時間に差し掛かると、雨が断続的に降り、ウエット、ドライ、どちらのタイヤを選択するかという難しい展開となるが、YARTヤマハはコンディション変化に対応しながら8時間を走り切り、トップでチェッカー。2年連続でスロバキアラウンドを制した。
2位は、確実な走りで上位を維持していたスズキ・エンデュランス・レーシング・チーム。3位は一時トップ争いから離脱するも、猛烈な追い上げを見せたディフェンディングチャンピオン、F.C.C.TSRホンダ・フランスがつけた。
ホンダ・エンデュランス・レーシングは、ウエットコンディションとなった終盤でドライタイヤを選択する作戦に出て順位を上げようと試みるが、路面は完全に乾ききることはなく、再びコースアウトを喫して後退。最終的に8位でフィニッシュした。WEBIKE TATI チーム・トリックスターは204周を回り18位で完走している。
第3戦を終え、チャンピオンシップはスズキ・エンデュランス・レーシング・チームが113ポイントでランキングトップに浮上。前戦ル・マン24時間レースのウイナー、チームSRCカワサキ・フランスは103ポイントで2番手に後退した。
F.C.C.TSRホンダ・フランスは79ポイントで6番手から5番手に浮上。WEBIKE TATI チーム・トリックスターは22ポイントで18番手につけている。