水難救助と消防一体に 横浜港に新部隊、横浜市消防局

水上消防救助部隊に統合され、消防艇と連携して活動する水難救助隊=鶴見水上消防出張所

 クルーズ客船やコンテナ船など大型船舶の寄港が増えている横浜港で、横浜市消防局の水難救助隊と消防艇が一体となった「水上消防救助部隊」が誕生した。13日には、新たな拠点となる鶴見消防署鶴見水上消防出張所(同市鶴見区)で「発隊式」が開かれ、訓練の様子が披露された。

 市消防局はこれまで、潜水して救助活動を行う部隊と、消防艇で消火活動を行う部隊を別々に配備していた。統合により機動力が大幅に強化。国内有数の貿易拠点で、クルーズ拠点にも指定されている横浜港湾区域や河川での災害に迅速に対応できるようになった。

 発隊式では新たな部隊の総勢44人に、青い文字で「横浜」と書かれた隊員章が授与された。高坂哲也消防局長は「隊員章には市民の期待が込められている。誇りと責任感を持って業務に当たってほしい」と訓示。水難救助隊の藤田昇隊長は「横浜に住む人、訪れる人に安心安全を実感してもらえるように取り組む」と宣誓した。

 4月1日に発足してからの出場件数は15件。水難救助隊員が救助艇で救出活動をした事例や、現場到着時間の短縮などの効果が出ているという。

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