えちぜん鉄道の年間乗客数が最多

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2018年度の乗客数が過去最多となったえちぜん鉄道。通勤定期と観光・イベント目的の利用が大幅に伸びた=福井県福井市の福井駅

 福井県のえちぜん鉄道の2018年度利用実績がまとまった。乗客数は03年7月の運行開始以来、年間ベースで過去最多となる369万9553人で、17年度を約9万6千人上回った。通勤定期と観光・イベント目的の利用が大きく伸びたのが要因となった。

 同社は「高架化に伴う新しい福井駅の開業や三国駅の新築、田原町駅周辺整備の完成などハード面の充実に加え、映画『えちてつ物語』で認知度と注目度が上がって利用の底上げが図られた」と分析している。18年2月のような大雪による運休がなく、年間を通して安定運行できたことも乗客増に結びついた。

 内訳をみると、通学・通勤定期と回数券の「日常生活型」が約5万5千人増の232万4055人。通勤定期の伸びが際立ち、約4万2千人増の74万7042人だった。

 観光・イベント目的の「非日常型」も約4万1千人増の137万5498人だった。その理由の一つが「昨年11月から全国上映された『えちてつ物語』の効果」と同社。2月の勝山左義長まつりの際には、映画を見た大勢の観光客がえち鉄を利用したという。

 16年3月末に始まった福井鉄道福武線との相互乗り入れも押し上げ要因となった。えち鉄の乗客数約369万人のうち、田原町駅をまたいでえち鉄の鷲塚針原―福鉄の越前武生の直通区間内を移動した利用者は17年度を約1万4千人上回る15万7998人。丹南方面から福井商業高校や啓新高校に通う生徒が学校近くの福大前西福井駅まで乗り換えせずに移動できるメリットが浸透し、通学定期の利用が8万人を超えている。通勤定期と回数券、非日常型の利用も順調に伸びている。

 19年度の乗客数目標は373万人。豊北景一社長は「4年後に迫った北陸新幹線の県内開業に向け、インバウンド(訪日外国人客)など観光需要の取り込みとまちづくりによる利用促進をさらに図っていきたい」と話している。