ロ・メディア「酔った人は本音出す」 格言で丸山議員やゆ

By 太田清

記者会見する丸山穂高衆院議員=13日午後、北海道根室市

 ロシアの通信社「レグヌム」は13日、日本維新の会の丸山穂高衆院議員が北方領土へのビザなし交流訪問団に同行していた際、元島民の団長に「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」などと質問したことについて、「しらふの人は頭で、酔った人は舌で(しらふの人は頭で考えるだけだが、酔った人は口に出してしまう)」というロシアの有名なことわざを引き合いに見出しに取り、批判する論評を掲載した。 

 北方領土問題に対する強硬な立場で知られるアナトリー・コーシキン・ロシア東洋大学教授の寄稿で、日本の報道を引用し、酒に酔った丸山議員が11日夜、国後島の宿舎で発言した内容と、塚小弥太団長の返答を一問一答の形で紹介。訪問団側がその後、抗議したことや、日本維新の会の松井一郎代表が、戦争で取り返すようなことは、党としての考えではないと強調したなどと伝えた。 

 その上で、「(旧ソ連紙「トルード」の東京特派員として)日本で働いていた際に、居酒屋で『戦争で島を取り返す』との脅しに出会うことはあったが、議員が公の場でこのような発言をするのは聞いた事がない」と指摘。ロシア外務省や日本政府は発言に目をつぶるべきではないとして「このような発言は根絶されるべき」と強調した。  

 ロシアのことわざは、ウオッカなどの酒に酔い、暴言を吐いたり失言したり、秘密・本音を暴露してしまったりすることに対する戒めとして、よく使われる。(共同通信=太田清)

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