平戸・生月料理に舌鼓 日本一周クルーズ客が昼食

郷土料理を楽しむクルーズ客=長崎県平戸市、生月船員福祉会館

 長崎県佐世保市の通販大手、ジャパネットホールディングスの関連企業が企画した9泊10日の日本一周クルーズの乗船客75人が12日、長崎県平戸市生月町で住民手作りの郷土料理や、近海で水揚げされた新鮮な刺し身などに舌鼓を打った。平戸観光協会の担当者は「島の食材の魅力を知ってもらい、誘客につなげたい」と話す。

 佐世保寄港に合わせたオプショナルツアーの一つ。郷土料理を使ったおもてなしのイベントのノウハウを持つ同町のNPO法人「山田・舘浦地区まちづくり運営協議会」に、観光協会が昼食の提供を打診した。

 昼食会場の生月船員福祉会館では、新鮮なヒラスの刺し身や、湯引きしたイカを、みそやイカスミであえた黒身あえや、押しずし、アオサ汁など、同協議会メンバーら約20人が準備した料理がテーブルにずらり。乗客は会話を楽しみながら島の味を堪能した。

 アゴ(トビウオ)の加工品など特産品の販売ブースにも客の列ができた。北九州市の会社員、下田良雄さん(69)は「新鮮な海の幸など素材が素晴らしい」。協議会の川渕洋海理事長(72)は「今後も食を通じ、生月の魅力を発信したい」と話した。

 この日は乗客約3200人のうち、別の約120人も平戸を訪れ、市街地散策などを楽しんだ。

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