『JONI 75~ジョニ・ミッチェル・バースデイ・セレブレーション』 シンガー・ソングライターの“母”に捧げたライヴ

『JONI 75~ジョニ・ミッチェル・バースデイ・セレブレーション』

 7月公開の『トイ・ストーリー4』の予告編に流れる「青春の光と影」、映像にマッチした爽やかな印象はとても1967年に書かれた曲とは思えません。ジョニ・ミッチェルの音楽が時代を超えて愛されている一つの証しといえますが、更なる証拠がここにご紹介するアルバムに詰まっています。

 これは2018年11月6、7日、LAのザ・ミュージック・センターで行われた彼女の75歳の誕生日を祝うコンサートのライヴ盤です。ジョニを心から愛するベテラン・アーティストたちが17曲のジョニの名作をそれぞれの個性で歌い上げました。チャカ・カーンの「ヘルプ・ミー」、ジェイムス・テイラーの「リヴァー」、ノラ・ジョーンズの「コート・アンド・スパーク」、ダイアナ・クラールの「アメリア」、ルーファス・ウェインライトの「ブルー」、ブランディ・カーライルの「あなたのもとへ」、ハイライトはシールによる「青春の光と影」の熱唱と、ジョニがステージに上がったファイナルでの「ビッグ・イエロー・タクシー」でしょう。

(ユニバーサル・2600円+税)=北澤孝

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