厳冬期想定、防災対策を

胆振東部地震、道が検証報告書公表

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 道は、昨年9月に発生した胆振東部地震の災害検証報告書を公表した。北海道で最も厳しい環境下(積雪寒冷時)で大規模な地震や停電が発生した最悪の事態を想定した防災・減災対策を推進すべき―としている。

 防災対策基本条例に基づき、昨年11月に検証委員会(座長・佐々木貴子道教育大札幌校教授)を設置。情報の収集・通信、避難行動、災害対策本部の体制と活動など15項目について、関係者からのヒアリングなどを通して取りまとめた。

 防災・減災対策の基本的な考えとして「行政・関係機関による緊密な連携・情報共有ができる体制の構築、道民による自助・共助という防災・減災対策の基本に立った防災に関する知識の習得や生活必需品の備蓄、防災訓練への参加など平常時からの備えが一層求められる」と記している。

 考えの実現に向けた取り組みは「自助と共助の意識を徹底するための支援」と「防災・災害対策の強化に向けた対応」が柱。「自助と共助の意識を徹底するための支援」は、住民参加型の実践的な避難所運営訓練や地域の災害特性、厳冬期の大規模災害を想定した防災訓練の実施、あらゆる機会を活用した防災教育の推進、大地震や道内全域の大規模停電(ブラックアウト)を災害教訓として伝承することなどを挙げた。

 「防災・災害対策の強化に向けた対応」は、行政や関係機関相互の連携強化による情報集約や情報共有の徹底、応援・受援体制の強化、会員制交流サイト(SNS)の活用や多言語での情報提供、重要施設における非常用電源設備の整備や燃料の確保、耐震化の促進などを示した。

 佐々木座長は「冬に発生したら大きな被害につながった。検証を防災対策に反映し、災害を忘れることなく次の世代につないでほしい」、鈴木直道知事は「提言はスピード感を持って実行に移し、防災力の強化に努める」と話している。報告書の全文は、道のホームページに掲載されている。 (有田太一郎)