「白血病」発症率 大人に多く

製鉄記念室蘭病院で市民公開セミナー

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1週間くらい続く熱 動悸や歯茎から出血

「白血病」の症状から診断の流れ、治療などについて解説する吉田医長

 製鉄記念室蘭病院(前田征洋病院長)の「第50回市民公開がんセミナー」が14日、室蘭市知利別町の同病院がん診療センターで開かれ、市民らは「白血病」の症状から診断、治療をはじめ、白血病患者と患者に骨髄を提供するドナー(提供者)を橋渡しする「骨髄バンク」の現状について学んでいた。

 市民ら約50人が耳を傾ける中、血液腫瘍内科の吉田正宏医長が解説。今年に入り、競泳女子の池江璃花子選手(18)や、シンガー・ソングライターの岡村孝子さん(57)が白血病の治療に専念することを公表したが、吉田医長は「子どもの病気とイメージする人も多いが、発症率は大人が圧倒的に多い」と話した。

 その上で(1)1週間くらい熱が続く(2)少し動くだけで動悸(どうき)がする(3)歯茎から血が出やすい―などの体調不安が続いた結果、「受診して、検査して、分かるのが大半だが、急性白血病は1日単位で症状が進む」とも説明。

 そのため、抗がん剤を用いて、血中にがん細胞が確認できない「寛解」を経てから、「地固め療法」を行う―など、体内の白血病細胞をゼロにする治療を早急に進める重要性を説いた。一方で、白血病は、遺伝子変化の種類など、さまざまなタイプがあるため、骨髄や末梢(まっしょう)血幹細胞、臍帯血(さいたいけつ)の「造血幹細胞移植」によって完治を目指すケースも紹介。

 さらに、池江選手が治療に入ることを公表した今年2月には、ドナーの新規登録が急増したことなどについても説明。市民らは白血病を取り巻く現状に理解を深めていた。
(松岡秀宜)