路線バス運転手を起訴 横浜、乗客5人死傷事故

横浜地検

 横浜市西区の国道16号で昨年10月、神奈川中央交通(本社・平塚市)の路線バスが乗用車に追突するなどして乗客5人が死傷した事故で、横浜地検は15日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で、同社社員の男性運転手(50)=同市戸塚区=を在宅起訴した。認否は明らかにしていない。

 起訴状などによると、被告は昨年10月28日午後9時15分ごろ、同市西区桜木町4丁目の国道16号で路線バスを運転し、意識を喪失。道路左側のコンクリート柱や信号待ちをしていた乗用車に衝突し、乗客の男子高校生=当時(16)=を脳挫傷などで死亡させ、22~49歳の男女4人に重軽傷を負わせた、とされる。

 捜査関係者によると、医師の所見などで、自律神経の乱れによって脳への血流が悪くなり、一時的に被告が意識を喪失した可能性が指摘されたという。

 被告は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で同30日に逮捕されたが、証拠隠滅や逃亡の恐れがないとして送検後に釈放。地検が在宅で捜査を進めていた。

 同社は「起訴されたことを確認できておらず、コメントはできない」とした。同社によると、被告は休職中という。

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