瑞宝太鼓 フランスで響く 2都市4公演、会場を魅了

フランスで公演する瑞宝太鼓のメンバー=2月(南高愛隣会提供)

 長崎県雲仙市瑞穂町を拠点に活動する知的障害者のプロ和太鼓グループ「瑞宝太鼓」が2月にフランスを訪れ、日仏交流事業に出演した。計4回のステージで勇壮なバチさばきを披露すると、全会場でスタンディングオベーションを受けた。

 瑞宝太鼓は2001年から社会福祉法人「南高愛隣会」(諫早市・田島光浩理事長)の事業所として全国で演奏活動を展開している。現在、メンバーは16人。海外も含め年間約100回以上の公演を重ねている。

 今回の交流事業は、フランスに日本文化を紹介する目的で内閣府などが企画した「ジャポニズム2018」の一環。メンバー8人が2月23~28日、ナント、パリの2都市でそれぞれ2回ずつ演奏した。ナントでは地元のプロダンサーと共演し、“日仏コラボ”が実現。静と動が織りなす舞台に、観客は体を揺らして響きを楽しみ、演奏後は観客が立ち上がって拍手と歓声を送ったという。

 田島理事長と岩本友広団長(42)らがこのほど、雲仙市役所を訪れ、金澤秀三郎市長に報告した。

 田島理事長は「全公演ほぼ満席で大きな歓声をもらい、感動した。芸術の街での成功は自信になった」と振り返った。金澤市長は「みなさんの活動を誇りに思う。ますますの活躍を期待する」と激励した。岩本団長は「観客の『ブラボー』の声がうれしかった。これからも世界に向けて、大好きな太鼓を打ち鳴らしていきたい」と力を込めた。

金澤市長にフランス公演を報告する(右から)田島理事長と岩本団長=雲仙市役所

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