中村留精密工業、複合加工機にAI

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 中村留精密工業(白山市)は、切削や穴開けなど複数の工程を1台でできる複合加工機に人工知能(AI)の機能を標準搭載する。周囲の温度変化が機器に与える影響をAIが補正し、より高精度な加工を実現した。金沢市の石川県産業展示館で16日に開幕する機械工業見本市「MEX金沢2019」で初披露し、6月出荷分から計30機種に順次搭載する。

 自動車などの部品製造に用いられる複合加工機は10ミクロン以下(1ミクロンは千分の1ミリ)の加工精度を求められる。精密な技術は工場内の温度変化の影響を受けるため、同社は独自のセンサー技術とソフトウエアを組み合わせた熱変異補正システムを導入してきた。

 このシステムにAI機能を追加し、加工データを入力すると、AIが独自に開発した計算方法で最適な設定値を算出するようにした。熱による変異を最小限に抑え、常に最適な状態で加工できる。中村匠吾専務は「AIを活用するメリットを実感できる」と話した。

 石川県鉄工機電協会が主催するMEX金沢は16~18日に開かれ、過去最大規模の216社・団体が701ブースを設ける。同協会は今年初めて関東や関西、中京圏の大学に通う県出身者を対象に、先着80人を協会の交通費負担で招待する取り組みを採用し、利用を呼び掛けている。