人気呼ぶ吉野ケ里歴史公園 多彩な遊具や体験イベント 2年連続で来園者最多 [佐賀県]

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ジャンプしたり、寝転んだり、ふわふわドームの楽しみ方はいろいろ
芝生広場では大玉が無料で貸し出しされている
野外炊事コーナーではバーベキューを楽しめる

吉野ケ里歴史公園(神埼市、吉野ケ里町)が人気を集めている。昨年度の年間来園者数は77万3969人に達し、2年連続で過去最多を更新。歴史ファンというよりも、家族連れが目立つ。来園者の声を聞き、その魅力を探った。

「子どもが『行こう』ってせがむんです」。伊藤明美さん(38)は福岡市から長男の類都君(5)を連れて遊びに来た。自宅近くの公園は狭く、老朽化などで遊具が撤去されたところも少なくないという。

吉野ケ里歴史公園は面積約104ヘクタールと広大。西口に近い「古代の原ゾーン」の「遊びの原」が類都君のお気に入りだ。トランポリンのように軟らかいドーム形の遊具「ふわふわドーム」で、1時間以上飛んでいることも。「毎日でも来たい」と類都君。アスレチックやローラー滑り台などの大型遊具が充実し、そばにスタッフが常駐して安全に遊べる。

お昼時になると、「野外炊事コーナー」から食欲を誘う香りが漂う。利用を申し込めば火気が使用でき、テントを張ってバーベキューを楽しめる。家族や友人とパーティーを開いていた鳥栖市の池田秀さん(29)は「近くに病院もトイレもあり、小さい子どもが一緒でも気軽にアウトドア気分を味わえる」。

芝生広場「弥生の大野」で、長女と大玉を転がしていた佐賀市の江口あいさん(41)は「歴史を勉強するための場所というイメージが強かったが、こんなに楽しめるとは思わなかった」。雑貨などを販売する公園北口のイベントに訪れたが、子どもが一日中遊べる場所があると「ママ友」に聞き、西口エリアにも足を伸ばした。

来園者の増加を後押しするのは、家族連れをターゲットにした料金見直しもある。子ども連れの入園料が無料になる県発行の招待券「子育てし大“券”」(期間限定)の配布が2016年度に始まり、昨年4月から中学生以下の入園料が無料となった。

人気の西口エリアから、復元された竪穴住居などが並ぶ東口エリアの「環壕集落ゾーン」に来園者を呼び込もうと定期的にイベントを開催。熱気球に乗って上空から遺跡を見学できる遺跡展望は毎回子どもたちに人気だ。今月は18、19の両日午前9時から開かれる。

今年の来園状況も順調だ。4月28日~5月6日までの10連休には昨年同期比で約2万人増の12万8633人が訪れた。公園担当者は「身近で楽しい『公園』として足を運んでもらうことから、遺跡の歴史にも興味を持ってもらえたらうれしい」と話している。

来園者数の推移

吉野ケ里歴史公園の来園者は開園初年度の2001年度に68万1041人となったが、3年後の04年度には41万5079人にまで落ち込んだ。

火おこしなど古代体験ができる施設などを整備し、イベントなどを打ち出したことで、来園者は増加傾向に転じた。

15年度に初めて70万人台を突破すると、17年度は73万5770人となり、過去最多を更新。18年度は、さらに約3万8千人上回った。

=2019/05/16付 西日本新聞朝刊=