男子エペ圧巻の全勝優勝!女子サーブルは入れ替え戦に進む

©早稲田スポーツ新聞会

 関東学生リーグ戦も終盤戦。大会5、6日目に登場したのは男子エペと女子サーブル。多くの実力者を有する男子エペは、初戦から実力を発揮。安定した戦いぶりで相手を寄せ付けず、すべての大学に勝利。リーグ戦優勝、そして王座進出を成し遂げた。1部昇格を目指す女子サーブルは、大会5日目の試合を3連勝。その勢いで2部を制し、16日に行われる入れ替え戦にコマを進めた。

★圧巻の試合運びで、リーグ戦を制す(男子エペ)

 「優勝できるメンバーであるのは前から分かっていた」。(安雅人、スポ4=茨城・水戸一)昨年はリーグ戦ではまさかの最下位、その後も期待されながらも栄冠をつかむことができず苦しい結果に終わった男子エペ。新チームで挑む今大会は、エース・加納虹輝(スポ4=山口・岩国工)は海外遠征で不在だったものの、安の話した通り充実した戦力を整えていた。3試合が行われた大会5日目は、序盤に大きくリードを奪い、主導権を一気に握る試合運びを見せる。1年生の金髙大乘(社1=香川・高松北)が「楽に戦えた」と振り返るように、それぞれの持ち味が噛み合い、難なく3連勝を遂げた。4戦目となった専大戦は、中盤で早大のペースを作り出し、快勝。しかし、最終戦で対峙した慶大には苦戦を強いられる展開に。リードを許して迎えた4周り目。増田陽人(商2=岡山・大安寺中教校)が相手の攻撃にアジャストし逆転に成功すると、続いて出場したのはこれが今大会初の出番となった十河昌也(スポ4=香川・三本松)。登場と共に大きな盛り上がりを見せる、早大ベンチと応援に回っていた早大部員。彼らの声援を背に十河は起用に応える活躍を見せ、慶大の流れを食い止める。その後は各選手落ち着いたプレーでリードを守り、勝利、そして昨年渇望し続けた団体優勝を手にすることができた。

総合力を見せつけた男子エペ

★2部優勝!1部昇格に弾みをつけた(女子サーブル)

 女子サーブルは最初の2戦を圧倒し、連勝発進。続く試合で日女体大との対戦に挑んだ。しかし、学生トップクラスの実力を持つ脇田(日女体大)の繰り出す技にチームは大苦戦。5周り目に入った黒田ほのか(スポ1=香川・三本松)は9点のリードで脇田との対決に挑むも、相手のスピードのあるプレーになすすべなく8連続失点。それでもリードは執念で守り切り、その後は齋藤里羅子(スポ4=山形東)、木村結(社4=山口・柳井)の安定したプレーで大きくリードを広げていく。そして、迎えた最後周り。重要な局面で起用された木村は、この試合初めての対決となった脇田に臆せず、互角の戦いを演じる。そしてスコアは44ー32に。だが、勝利を目前にしてあと一本が出ない。ピストは再び相手の独壇場となり、1点、また1点と差を縮められる。しかし、「最後は思い切りやろうと」(木村)切り替え、入れ替え戦に大きく前進する、アタックを決めた。最後の慶大戦も危なげなく勝ち、全勝で2部優勝。入れ替え戦の挑戦権を獲得した。

木村(左)はチームの柱として躍動した

 今シーズン最高のスタートを切ることができた男子エペは、これまで以上の安定感を見せつけた。メンバー1人1人の実力だけにとどまらず、男子エペの「チームワークで総合力を発揮」(内田敏朗監督、昭57法卒)できたことが全勝と圧巻の結果に繋がった。王座でもリーグでの戦いを再現し、早大エペの時代を作りあげてみせる。一方、念願の1部昇格が見えてきた女子サーブル。大会中、光ったのは昨年のチームにいなかったメンバーだ。1年ぶりに早稲田に戻ってきた木村は、大会を通じて持ち味の力強い剣さばきで得点を重ねていった。最後周りも任されるなどブランクを感じさせないプレーを披露し、サーブル陣の勝利に大きく貢献。もう一人は今年度入部した期待の新人、黒田ほのか。こちらは大学団体戦初出場ながら、気迫あるプレーでメンバーの一角として新チームを支え、女子サーブルに新たな風を吹かせた。翌日に行われる入れ替え戦は昨年と同じく専大と対戦。昇格の夢が現実になる日は近づいている。

リーグ戦終了後の集合写真

(記事 小原央 写真 大島悠希、本野日向子)

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。

※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。

結果

▽男子エペ

早大[十河昌也(スポ4=香川・三本松)、安雅人(スポ4=茨城・水戸一)、増田陽人(商2=岡山大安寺中教校)、金髙大乘(社1=香川・高松北)]1部優勝
1試合目:◯45-20法大
2試合目:◯45-35中大
3試合目:◯45-20日大
4試合目:◯45―33専大
5試合目:◯45-39慶大

▽女子サーブル

早大[木村結(社4=山口・柳井)、齋藤里羅子(スポ4=山形東)、村上万里亜(スポ2=愛媛・三島)、黒田ほのか(スポ1=香川・三本松)]2部優勝
1試合目:◯45-8青学大
2試合目:◯45-10学習院大
3試合目:◯45-43日女体大
4試合目:◯45-22慶大

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コメント

内田敏朗監督(昭57法卒=東京・早稲田)

――就任2年目になりますが、今年も選手主体の練習方針は変わっていませんか

変わってないです。

――女子フルーレはリーグ戦を優勝しましたが、どうご覧になられますか

女子フルーレは絶対的なスターはいないんですけど、もちろん全日本(全日本選手権)で上位に入るような選手はいて、全体的にレベルは高いですが、絶対的というのはいないです。そこをみんなで力を合わせて勝ち取った優勝だと思っています。それで振り返ると、みんなの力が合わさって、その総合力で優勝できたのかなと思います。

――男子エペは昨年の最下位から巻き返し、優勝しました。どうご覧になられましたか

昨年はエースクラスが海外遠征でいませんでした。昨年の主将だった小野(真英、平31スポ卒)が一人で頑張っていたこともあって、成績に結びつきませんでした。今年は1番手の加納(虹輝、スポ4=山口・岩国工)君が海外遠征でいないのですが、2番手、3番手、4番手が残っていて、彼らも全日本で上位に入れる選手です。優勝の要因はやっぱり男子エペも力を合わせて。さきほど言った通り、トップのメンバーはいなかったのですが、それはほかの大学も同じなので。また彼らは3月の強化練習から始まって、寝食ともにして非常に仲がいいわけですよ。その時培ったチームワークで総合力を発揮して、優勝できたと思います。

――今大会では多くの1年生が出場していました。そこはどういう意図で起用されましたか

1年生は幸い今年も有望な選手が入部してきているので、即戦力になったということがあります。また来年、再来年に繋げていくためにも1年生の時から経験を積ませておきたいということもあります。この2つですかね。

――最後に秋の大会の意気込みをお願いします

女子フルーレ、男子エペ、それとできれば女子エペは関カレ(関東学生選手権)、インカレ(全日本学生選手権)、全日本と優勝したいと思います。優勝できると思っています。それからほかの種目の男子サーブル、男子フルーレ、女子サーブル。いずれも一部上位校に劣らない実力を持っていると思いますので、かなりの成績を残せるんじゃないかと期待していますし、それを目指して頑張っていきたいと思います。

木村結(社4=山口・柳井)

――全試合勝利し、入替戦に臨むこととなりましたが今のお気持ちはいかがですか

すごく久しぶりの団体戦で緊張していたので、今は安心しています。

――2日間を振り返っていかがですか

どの試合も、誰か一人の力で勝ったのではなくて、みんなの力で勝ち取ったので、しっかり団体戦ができたかなと思います。

――良かった点はありましたか

リーグ戦に向けて、1部の大学に練習に行かせてもらって、団体戦の練習をメインでしていたので、試合の運びがスムーズにいき、チームの雰囲気もいい感じにできたところだと思います。

――佐々木陽菜(平31スポ卒=現ANA)さんが引退し、チームを引っ張る立場になって難しさはありますか

自分が2年生の時に佐々木陽葉先輩が怪我をしていて、試合に出られない時期があって、その時から先輩なしで自分たちだけでやっていたので、そんなに不安はないです。思っている意見を遠慮せずに言える環境で、お互いにアドバイスをしあって、高め合えていると思います。

――日女体大戦では脇田選手に苦しめられていましたが、振り返っていかがですか

最初43か44ぐらいまでは自分の中ではうまくいっていると思っていて、結構余裕があったのですが、44点まで取った後から、猛連取されて、正直流れが向こうにきているなと思っていました。切り替えようと思ったのですが、なかなかいつものフェンシングができなくて。でも最後は思い切りやろうという気持ちで怖がらずに、プレーすることを意識したらなんとか乗り切れました。

――今年の目標は

個人としては、関カレ(関東学生選手権)、インカレ(全日本学生選手権)が秋にあるので優勝することが目標です。団体戦も、このまま一人一人が成長していけば、優勝も夢ではないと思っているので、しっかりチーム力を上げて優勝を目指して頑張って行きたいと思います。

安雅人(スポ4=茨城・水戸一)

――優勝おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか

優勝できるメンバーであるのは前から分かっていたので、それをちゃんと優勝という結果で終われたことは満足しています。

――2日間を振り返っていかがでいかがですか

全体的に、後輩のパワーがすごくて、それに引っ張られる形になってしまったのかなと思っています。特に2日目は調子も良くなくて、結構厳しかったのですが、それでも金髙(大乘、社1=香川・高松北)と増田(陽人、商2=岡山大安寺中教校)が頑張ってくれて、自分も頑張ろうと思えたのでそれがすごく良かったと思います。

――慶大戦では、攻撃があまり得点に繋がっていないときがあったが振り返っていかがですか

正直調子は良くないと思っていたので、自分が取らなくてもみんなが取ってくれると思っていたので、そんなに焦りはなかったです。トライしてダメだったらまた次行こうくらいの気持ちでやっていました。

――2日間通して、試合の序盤に相手に点差をつけていましたが、そうできた要因はありますか

みんなが気を抜かずに集中して、自分のフェンシングをすればちゃんと差がつくはずだったので、それがちゃんとできただけだと思います。

――新チームの雰囲気はいかがですか

みんなが役割を持って、それを全うできるチームなので、個人戦9試合ではなく、団体戦としてやれているのがすごく良いと思います。

――エペのリーダーとして、チームを引っ張っていく上で心がけていることはありますか

一番上なので、どっしり構えて、どんどん後輩を鼓舞するような声を掛けるということを意識してやっています。

――その中で難しさはありますか

欲しいところで点を取ってきてくれる後輩たちなので、難しいことはないです。

――全日本学生王座決定戦(王座)に向けて意気込みをお願いします

王座は加納虹輝(スポ4=山口・岩国工)も帰ってくる予定で、最強エペチームで、5冠するのが目標なので、2冠目をしっかり取れたらなと思います。

――今年の目標は

団体は5冠です。個人は遠征に行くからインカレとかは出られないかもしれないのですが、W杯でベスト64に入ることと、出られたら国内の大学の試合は優勝したいです。

金髙大乘(社1=香川・高松北)

――早稲田に入学した理由は

一番は先輩が強いということです。もう一つは、僕の顧問の先生が、早稲田出身だったので、早稲田に入りました。

――早大フェンシング部の雰囲気はいかがですか

すごくアットホームで、家族みたいな感じです。やりやすいです。

――早稲田での最初の団体戦でしたが、緊張などはありましたか

最初の試合はすごく緊張したのですが、2試合目はうまく入れたので、緊張はしなかったです。

――この2日間を振り返っていかがでしたか

僕が、早回りだったのですが、後ろに強い先輩がいてくれるからミスしても大丈夫かなという気持ちで楽に戦えました。

――良かった点はありましたか

フレッシュが結構決まり、そこが良かったかと思います。

――フレッシュは金髙選手の強みですか

思い切り行けるので、思い切りの良さがフレッシュに乗った感じです。

――王座に向けての意気込みをお願いします

出るとしたら、早回りのポジションなので、しっかり1年生として、若さを見せたいと思います。

――今年の目標は

世界ジュニアでメダルを取れるように頑張りたいと思います。