【MLB】「大きな前進」「圧倒的」好投ダルビッシュ、地元メディアは“手のひら返し”で称賛

レッズ戦に先発したカブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

「シカゴトリビューン」は「疑問視されていた制球には全く問題がなく、圧倒的だった」

■レッズ 6-5 カブス(日本時間16日・シンシナティ)

 カブスのダルビッシュ有投手が15日(日本時間16日)、敵地レッズ戦に先発し、11三振を奪う好投を見せた。救援陣が追いつかれ、チームもサヨナラ負けを喫したため、3勝目はならなかったが、5回1/3を投げて5安打無四球2失点の好投。ドジャース時代の2017年8月10日(同11日)対ダイヤモンドバックス戦以来、643日ぶり通算35度目の2桁奪三振となった。

 ダルビッシュは初回、スアレスの適時二塁打でいきなり1点を失った。2、3回は無失点で切り抜け立ち直りかけたが、4回2死一塁からはイグレシアスに右中間へタイムリー二塁打を浴び2点目。6回もマウンドに上がったダルビッシュは先頭のスアレスから、この日11個目の三振を奪ったところで降板。勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りたが、リリーフ陣が8回に追いつかれ、延長10回にサヨナラ負けを喫した。

 3勝目を逃したダルビッシュだったが、6回途中まで投げて5安打2失点。11個の三振を奪い、課題とされた四球も6試合ぶりに与えなかった。大きく投球内容の改善が見られた右腕の投球に、ここまで批判を強めていた地元メディアたちも、手のひらを返したように称賛した。

 地元紙「シカゴトリビューン」は「ジェイク・アリエッタとの対戦を前に、カブスの先発投手ユウ・ダルビッシュが大きな前進」と題して、右腕の投球をレポート。「ダルビッシュは直球とスライダーをストライクゾーンの角に投げ、疑問視されていた制球には全く問題がなく、圧倒的だった。ダルビッシュは5回1/3で11奪三振、無四球とし、過去の自分と決別した」と絶賛した。

 米メディア「NBCスポーツ」は「カブスは負けたが、ユウ・ダルビッシュは正しい方向へ大きな一歩を踏み出した」との見出しで速報。記事の中では「ユウ・ダルビッシュはカブスのユニホームで最高の登板をしたと言えるかもしれない。たった1回の登板であるが、水曜日の試合は、ダルビッシュ持っているポテンシャルと、なぜカブスが昨年2月に6年契約をしたのかを示した」と伝えていた。

 ここまでの大乱調でダルビッシュに対して厳しい目を向けてきた地元メディアたち。この日の好投で、その評価を少しばかりか改めたようだった。(Full-Count編集部)

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