通学路129カ所、県警取り締まり 子ども被害事故相次ぎ

速度違反の取り締まりに当たる警察官=横浜市金沢区寺前1丁目

 児童の安全を守ろうと、県警は16日、県内の小学校周辺の通学路で一斉の交通取り締まりを行った。午前7~9時、計129カ所に警察官や駐車監視員計約600人を配置。道交法違反容疑で1人を現行犯逮捕したのをはじめ、計768件の違反を確認。交通反則切符を交付するなどした。

 20日まで展開する春の全国交通安全運動の一環。違反の内訳では、通行禁止が580件で最も多く、最高速度違反が100件、駐車違反が48件と続いた。

 2017年8月に死亡事故があった横浜市金沢区寺前1丁目の市道では、県警が持ち運び可能な自動速度取り締まり装置を使って、通行車両に目を光らせた。

 大津市の交差点で車2台が衝突し、弾みで1台が歩道の保育園児らに突っ込んで2歳児2人が死亡するなど、無防備な子どもが巻き込まれる事故が後を絶たない。ドライバーに対し、県警交通指導課は「歩行者の有無や安全の確認、速度の抑制を徹底してほしい」と要請。古谷洋一本部長は同日の定例会見で、「子どもは、周囲の大人の交通マナーを見て育つ」と強調。「子どもたちの交通安全意識を社会全体で育むためにも、まず大人が乱横断や信号無視などをせず、子どもたちの模範になるよう努めてほしい」と訴えた。

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