スマホ関税「北陸も影響」 日銀金沢支店長

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 日銀金沢支店は16日発表した5月の金融経済月報で、北陸三県の景気の全体判断を「緩やかに拡大している」とし、前月と同じ表現を維持した。米中貿易摩擦で米国が今後、発動を予定する追加関税の品目にスマートフォンが含まれることについて、宮田慶一支店長は「仮に発動されれば、生産における電子部品・デバイスの比率が大きい北陸の経済に相応の影響が出るのは間違いない」と警戒感を示した。

 項目別でも全ての判断を据え置き、生産は「高水準ながら弱めの動きとなっている」とした。

 トランプ米政権は対中制裁「第4弾」としてスマホやパソコンを含む輸入品3千億ドル(約33兆円)分に最大25%の追加関税を課す構えで、6月に開く公聴会などを経て最終的な除外品目を決めるとしている。

 宮田支店長は米中貿易摩擦の激化は懸念材料であるとした上で、半導体など電子部品の需給バランスは今後、改善が見込まれると指摘した。

 その理由として、短期的にはスマホの新型モデルの製造が6、7月ごろから始まるのに伴い、電子部品の需要が増えると予想した。中長期的には、自動車向けなどでAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)が進展するとともに、次世代通信規格「5G」対応が本格化するとの見方を示した。

 改元に伴う10連休中の消費動向について、宮田支店長は「天候にも恵まれ、全体的にプラスだった」と述べた。宿泊施設の稼働率が高く、主要観光地の入り込み数は軒並み前年同期比2桁増と好調で、小売は前年に比べて1割程度売り上げが伸びたと分析した。

 生産に関しては、10連休に先駆けて製造したり、休日に稼働して数量を確保したりするメーカーも目立ち、「マイナスの影響は軽微にとどまった」とした。