熊本日野、リコール通知せず 5年間でトラック30件 運輸局が指導

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エンジン関係など複数の部品がリコール対象となりながら、通知がなかったため修理されていない大型トラック。ドライバーは「知らずに乗っていて怖かった」と話す=大津町

 日野自動車の販売会社・熊本日野自動車(熊本市)が大津町の運送会社に、5年間にわたり計約30件のトラックのリコールを通知していなかったことが16日、分かった。国土交通省九州運輸局は、熊本日野に通知の徹底や対応を改善するよう口頭で指導した。

 リコール通知を受けていなかったのは、大津町のウエイズ(上村達也社長)と関連2社で、大型トラックなど計6台分。エンジンや車軸など重要部品も対象だったが、2014年6月分から届いていなかった。

 道路運送車両法は、メーカーにリコール通知の徹底を求めているが、ユーザーへの通知方法までは定めていない。通常はメーカーや販売会社が郵送や直接訪問で通知書を届ける。問題のリコールも、日野自動車本社は国交省にダイレクトメールや直接訪問で通知するとしていた。

 上村社長は「事故が起きていたらと考えると恐ろしい。ドライバーの命にも関わり、お客さんにも迷惑を掛ける」と憤る。

 一方、熊本日野は熊日の取材に対し、事実関係を認め、「支店のミスで通知が徹底されておらず、大変申し訳ない」と謝罪。「調査の結果、ほかに通知漏れはない」と説明した。再発防止のため4月から、リコール通知を熊本日野本社が一括郵送するよう変更したという。

 九州運輸局自動車技術安全部は「リコールは100%改善される必要があり、熊本日野の対応は不適切だった」としている。(太路秀紀)

(2019年5月17日付 熊本日日新聞朝刊掲載)