仮想通貨「冬の時代」は終わったのか 4月からビットコインを中心に“爆上げ”が続く理由とは

ここ数日、仮想通貨がエラいことになっています。というか、この原稿を書いていた5月16日にビットコインがまた90万円を超えたり、リップルもまた50円突破しました。4月の爆騰から順調すぎるほど順調に推移していて、いよいよ〝冬の時代〟と呼ばれた低迷期が終わるのでしょうか。

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そこで今回はビットコインの価格にまつわるデータを調べてみました。

グラフは2017年・2018年・2019年のビットコイン価格(ドル)をグラフ化したものです。というか、あらためて見てみると、たった3年弱ですごいレンジで上下したもんだなと…。ふり幅がハンパないわけで、そりゃ〝億り人〟も出るわという話ですね。

<グラフ1>※「CoinGecko」(https://www.coingecko.com/ja)のデータをもとに、筆者がグラフ化しています

ともあれ、仮想通貨バブルに沸いた2017年(青色のグラフ)は1月の800~1000ドル台から徐々に値を上げていき、11月あたりには1万ドルを突破。12月には1万9000ドルを超えていて、たった1年間で20倍近くも動いていました。

そういえば、ビットコインとビットコインキャッシュのハードフォークが注目されていた6月ころ、筆者は始めてビットコインの記事を書いたんですけど、そのときの仮想通貨はまだまだ一般的に浸透していない時期。マウントゴックスの事件は知っていましたが、それだけに〝胡散臭い〟という印象でした。あらためて自分自身に大金持ちになるセンスねぇって思います。

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その後の2018年(オレンジのグラフ)は1万8000ドル台から3000ドル台までほぼ右肩下がりの状態です。前年がウソのような下落トレンドに、引き潮のごとく仮想通貨ブームは鎮火してしまいました。

そして、2019年は3月あたりまで3000~4000ドル台を推移していましたが、4月に入っていきなりの高騰を見せます。あれよあれよという間に5000ドル台に突入して、仮想通貨業界を「?」の渦に巻き込みました。一過性のものじゃないかという懸念もありましたが、4月の急騰から値崩れせず、5月14日には8000ドルを突破。さまざまなメディアで再ブーム到来か、という憶測も観られるようになっています。

実際、2019年のこれまでのグラフを見ると、仮想通貨が爆騰した2017年にちょっと似ているんですよね。ハードフォークという要因はありましたが、ゴールデンウィーク明けからグイグイと伸びていったので。

まあ、4月の高騰で注目を集めたところにBakktがビットコイン先物のユーザーテスト開始を発表したり、仮想通貨・ブロックチェーンのカンファレンスが開催されて前向きなニュースが発表されたりして時期もよかったんでしょう。あと、米中貿易摩擦やウォンの急落なんかの経済不安で資金避難に仮想通貨が使われたなんてこともありそうです。

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とはいえ、現状だけで〝ブーム再来〟と考えるのはちょっと気が早いんじゃないかという気もします。ここから新たな個人投資家がどんどん参入してきたり、機関投資家まで巻き込むような状況になれば、さらに爆騰するんでしょうけれど、まだまだ様子見の段階じゃないかと。個人的には2017年を超える爆騰を見せてくれたら面白いんですけど、さてどうなるのでしょうか。(文◎百園雷太)

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