佐世保基地の日本人警備員 実弾入りの銃、基地外持ち出し 警備隊の指示で

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米海軍佐世保基地の指示で日本人警備員が銃を携行して歩いた現場の市道。奥が佐世保基地のバックゲートで、左側に米軍の車両検査場がある=佐世保市立神町

 米海軍佐世保基地で勤務する日本人警備員が5月上旬、基地警備隊の指示で、実弾入りの銃を持ち基地外の市道を徒歩で移動していたことが16日、防衛省などへの取材で分かった。日米地位協定は、警備上必要がある場合に基地内で銃を所持することは認めているが、基地外は協定違反になり、銃刀法違反に当たる疑いがある。
 同基地従業員でつくる全駐留軍労働組合(全駐労)長崎地区本部によると、米軍は日本人警備員に対し、バックゲートと呼ばれる出入り口と、約60メートル離れた飛び地にある米軍の車両検査場とを移動する際、基地外に当たる十数メートルの市道部分について銃を所持したまま歩くよう、指示をしてきたという。
 情報を受けた防衛省は4月24日、地位協定に違反するとして在日米軍司令部に口頭で中止を要請。だが全駐労長崎地区本部によると、5月2日から10日朝まで約10人が延べ20回、指示に従ったという。この間、防衛省は文書で即日中止と再発防止を求める文書を司令部に送った。現在は移動する際に銃を基地に預けたり、車に乗せて米軍が持っていくなどしているという。
 防衛省は「再三にわたる防衛省の要請に応じなかったことは誠に遺憾。米軍側と協議したい」としている。全駐労の渡邊秀與書記長は「遺憾。違法行為を強いられている命令を一日でも早く撤回してほしい」と話した。
 同基地は取材に「現在、回答内容について関係部署、上層部隊と調整中」としている。