三方五湖冠水防止へトンネル放水路

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2013年の台風18号の大雨によって広範囲に冠水した福井県若狭町の三方湖周辺=2013年9月16日

 福井県は5月16日、福井県美浜町、若狭町にまたがる三方五湖を中心とした早瀬川水系の整備基本方針を策定した。これまで多くの水害が発生していた五湖周辺の治水対策として、水月湖からトンネル放水路を使って若狭湾(世久見湾)に放流することが盛り込まれた。本年度中に設置場所や規模を決め、整備計画を策定する。

 早瀬川水系は若狭町と滋賀県の県境に位置する三十三間山を水源とし、三方五湖を通り若狭湾に注ぐ水系。1999年8月の集中豪雨で五湖周辺が冠水し大きな被害が出たのを受け、県が治水対策計画の策定に着手。環境や生物、歴史分野などの学識経験者らを含む検証会議を開き、最大流量や水月湖の上昇水位、水月湖年縞(ねんこう)への影響がないかなどを調べてきた。

 基本方針では、三方湖に流れ込む〓川(はすがわ)のピーク流量を毎秒405立方メートルと見込み、三方湖から続く水月湖の計画高水位は標高1.1メートルとした。水月湖から新たに造る放水路は、計画高水位を超えないよう最大で毎秒180立方メートルを放流できるようにする。

 県は基本方針案を昨年11月に国土交通省に申請し、4月26日に承認を得た。今後、地元住民ら関係者と協議を進めた上で、本年度中に河川整備計画を策定し国に申請する。着工時期は未定。