京都・東本願寺、御影堂など6棟重文に 文科相に答申

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重要文化財に指定される東本願寺の御影堂(京都市下京区)

 国の文化審議会は17日、明治時代に再建された近代和風建築で伝統木造建築として広さが国内最大の東本願寺(真宗大谷派本山、京都市下京区)の御影堂(ごえいどう)など6棟を重要文化財(重文)に指定するよう柴山昌彦文部科学相に答申した。国宝を除く京都府内の重文建造物は249件597棟になる。

 ほかは阿弥陀堂、御影堂門、阿弥陀堂門、鐘楼、手水屋形(てみずやかた)。幕末の1864年、禁門の変による戦火で東本願寺の伽藍(がらん)は焼失し、6棟は95年から1911年の間に順次再建された。

 東本願寺や府教育委員会によると、御影堂は宗祖親鸞の木像を安置し、東西58メートル、南北76メートル、高さ38メートル。建築面積では東大寺の大仏殿や1636年再建の西本願寺御影堂(下京区)を上回り、木造建築として世界有数の規模という。入り母屋造りの瓦葺(ぶ)きで内陣と外陣に分かれ、多くの門信徒が入ることができる。

 明治期の大工棟梁(とうりょう)、伊藤平左衛門が手掛け、日本の伝統工法を軸にしつつ木材を三角形に組んで建物の強度を上げる西洋技術「トラス」を屋根に用いるなど、近代的な要素も取り入れている。阿弥陀堂は御影堂とともに両堂と呼ばれる中心建物で、宮中の工事を担った家柄の流れをくむ大工棟梁の木子棟斎が再建した。

 両堂の再建は明治維新に伴う混乱が落ち着いた1880年に着手され15年を要した。膨大な資材を必要としたが、木材の搬出や運搬では引き綱が切れる事故などが相次いだ。門信徒が協力して女性の髪の毛と麻をより合わせてより丈夫にした「毛綱(けづな)」を作って活用し、一部が境内に展示されている。