新幹線整備 佐賀県知事と近く再会談 長崎県知事、フル規格整備へ

 九州新幹線長崎ルート武雄温泉-新鳥栖(佐賀県)を巡り、中村法道・長崎県知事は17日、同区間のフル規格での整備実現に向け、佐賀県の山口祥義知事と近く再会談する考えを明らかにした。整備方式が決まっていない同区間に関し、両知事は今年1月にも会談している。

 同日の定例会見で中村知事は、北陸新幹線で新たな工事が検討されていることに触れ、「一連の流れに遅れれば西九州ルート(長崎ルート)だけ取り残されてしまう」と懸念。国に「財源負担の在り方、整備方針含めてしっかりと考え方を議論いただき、示してもらう必要がある」と求めながらも、「地元負担の軽減策、並行在来線の問題について地元自治体として協力できることは多分にあると思う。(両県は)これまでも協力できることは取り組んでいこうと、地域振興方策を含めて合意している。改めて話し合いの機会を設けていきたい」と述べた。

 同区間の整備方式を話し合う与党検討委員会は6月をめどに方向性をまとめる予定だが、4月の検討委での意見聴取で、新たな財政負担に反対する山口知事は「これまで新幹線整備を求めたことはないし、今も求めていない」と建設を拒否する考えを示している。

© 株式会社長崎新聞社