【MLB】ヤンキース傘下の加藤豪将、3Aから2A降格 監督は「成績が問題ではない」

2A降格が決まったヤンキース傘下・加藤豪将【写真:編集部】

4月は打率.355、OPS1.058と活躍も…最近8試合は打率.115と苦戦

 ヤンキース傘下3Aスクラントンで開幕を迎えていた加藤豪将内野手が17日(日本時間18日)、2Aトレントンに降格。合流初戦は「2番・DH」でフル出場し、3打数2安打2四球おの4出塁と活躍し、6-2での勝利に貢献した。3Aでは最近の試合で成績を落としていたとは言え、打率.304での降格に地元メディアは「不運」と伝えている。

 2013年のドラフト2巡目指名でヤンキースに入団した加藤は、7年目の今季初めて3Aでプレー。開幕からスタートダッシュに成功し、4月は18試合出場で打率.355、5本塁打、13打点、OPS(出塁率+長打率)1.058と圧倒的な成績を残した。

 ヤンキースに怪我人が続出する中でメジャー初昇格をアピールしたが、5月4日(同5日)以降は8試合出場で26打数3安打の打率.115。ベンチスタートも多くなった。3日(同4日)のメッツ傘下3Aシラキュース戦後には今季最高の打率.368としていたが、そこから数字を落とし、開幕から29試合出場で打率.304、7本塁打、18打点、OPS.925となっていた。

 地元メディア「トレントニアン」は「2A降格は不運だが、ゴウスケ・カトウは(トレントン)サンダーの勝利に貢献する準備ができている」とのタイトルでレポート。そして、「カトウは今季3Aで29試合に出場して活躍し、サンダーに戻る。打率.304、出塁率.366、長打率.559の成績を残して降格するのは不運だと言える」と伝えている。

 2Aに“降格”となった理由について、トレントンのパトリック・オズボーン監督は「彼には成績が問題ではなかったと伝えた。ロースターに空きがないという仕方のない状況によるものだ。3Aには保険のためにメジャー経験のある選手たちが入っていて、ゴウスケが降格することになった」と話したという。メジャー40人枠に入っていない加藤が、弾き出される形となったようだ。

加藤は確かな手応え「上手くやれたことは良かった」

 加藤は同メディアの取材に対して「僕に決定権はありません。ただプレーするだけです。(パトリック・オズボーン監督を)知っているし、選手たちも知っている。彼らとプレーしたことがあるし、ここでプレーするのは楽しいですよ」と前向きに話している。3Aですでにキャリア最多となる7本塁打を放ったことは、確かな自信となるはずで、「試合の前にプランを持って準備すること。自分が何をしたいかというプランを持ち、遂行することなんです」とも説明している。

 記事では「カトウは高いレベルでの打者と投手の対戦が好きである」と指摘。本人の「投手と捕手は頭が良い。打者が何を考えているにしても、裏をかこうとする。僕にとってはチェスのようで、本当に楽しい。戦略ゲームが好きなんです」「小さなサンプルですが、上手くやれたことは良かったです」というコメントも紹介している。

 メジャー40人枠の壁は高いが、初昇格へもう少しのところまで迫った。その能力の高さも見せつけた。またチャンスは巡ってくるはずだ。(Full-Count編集部)

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