【MLB】「登場曲にこだわりはない」―メジャー2年目も野球一筋、“ブレ”ない大谷翔平

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

日本ハム時代15年からオリー・マーズの「Wrapped Up」を登場曲として使用

 エンゼルスの大谷翔平投手は17日(日本時間18日)、復帰後初めて本拠地で行われたロイヤルズ戦に「3番・DH」で先発出場。5回の第3打席で中前打を放ち、4打数1安打。5試合連続安打をマークした。チームは5-2で快勝し、連敗を2でストップした。

 229日ぶりの本拠地で快勝。大谷の試合後の取材は時おり笑顔を覗かせる和やかムードだったが、そこでも大谷らしさを垣間見せた。

 本拠地エンゼルスタジアムで打席に立つ際の登場曲はオリー・マーズの「Wrapped Up」。得点圏時は米人気ラッパー、リル・ウェインの「Showtime(ショータイム)」を使用する。前者は日本ハム時代の15年から使用する登場曲で、後者は昨季途中に同僚のトロピアーノから勧められた楽曲。さぞ“お気に入りの一曲”かと思っていたが、そこまででもないらしい。この日、選曲理由について、こう答えた。

「特に(理由は)ないですね。登場曲に関しては特にこだわりはないです」

「限られた野球人生、行けるところまで行ってみたい」

 音楽は球場でもロッカールームや打撃練習中に流れることが多いが、大谷は全く興味がないようだ。日本ハム時代はチームメートとの食事会後はチームの先輩に2次会のカラオケに誘われても「明日がありますので……」と欠席。昨年9月下旬、移動中のチームバス内でラテンポップのヒット曲「Despacito(デスパシート)」を歌手のTEEが日本語バージョンにした歌を熱唱。しかし、その選曲は水原通訳によるもので、歌った際も手にカンペを持っていた。「曲をあんまり知らなかった。歌詞を見ながら一生懸命に歌いました」と恥ずかしそうに打ち明けた大谷について、後日、水原通訳は「翔平はカラオケに行ったことないんじゃないですか? あれ(バス内での熱唱)が初めてだったと思います」と明かしていた。

 球界では不調時に登場曲を変える選手もおり、その楽曲は選手のイメージを作る。だが、大谷は自ら変更したり、イメージを考えることはないという。

「誰かが選んでくれるなら全然変えることもあると思いますけど、自分からはないですね。せっかく選んでもらったので」

 日本ハム時代から「野球以外の趣味はないのか」と周囲を驚かせていた。そのことについて、以前、大谷は「限られた野球人生、行けるところまで行ってみたいんです」と野球以外に興味なしの考えを明かしていた。打者一本で臨むメジャー2年目も野球一筋。大谷翔平に“ブレ”はない。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

© 株式会社Creative2