大ごとにしないでと… 監督が保護者の意向を市教委に虚偽説明か 市尼崎高バレー体罰

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男子バレーボール部の練習中に、コーチの男性臨時講師が部員を平手打ちした尼崎市立尼崎高校の体育館=16日午後、尼崎市上ノ島町1(撮影・小谷千穂)

 兵庫県の尼崎市立尼崎高校男子バレーボール部で、コーチを務める男性臨時講師(28)が部員を平手打ちしてけがをさせた問題で、男性監督(51)が体罰を把握した同市教育委員会に対し、部員側の意向として「大ごとにしないでほしいと言われた」と説明し、部員の保護者が事実と違うとして抗議していたことが18日、市教委への取材で分かった。

 監督は4月29日に起きた体罰を知りながら、学校から指摘されるまで8日間報告しておらず、市教委は影響を抑えようと虚偽の説明をした可能性があるとみている。

 市教委の発表では、3年生部員は練習をしていた体育館で、講師に10回以上平手打ちされて20~30分間意識を失い、左耳の鼓膜を損傷した。10連休明けの今月7日、匿名の情報で体罰を知った学校の教頭に求められ、監督は部員のけがに触れない内容のメモを作成。これに基づき、市教委に体罰が報告された。

 市教委は9日の会見で体罰を公表し「けがはない」と発表したが、体罰を受けた部員の保護者が負傷を指摘。翌10日にけがの診断書を確認した市教委側が、学校に問いただすと、監督と教頭は「保護者から大ごとにしないでほしいと言われた」と説明したという。

 市教委によると、この発言を知った部員の保護者は発言を否定し、再び抗議した。

 一方、市教委は18日、男子バレー部とは別に、硬式野球部でコーチを務める男性臨時講師(25)が過去の体罰を認めたと明らかにした。相手の生徒や部活動との関連、暴行の内容などは調査中としたが、同校の桑本廣志校長は「あってはならない人権侵害で被害者に申し訳ない。体罰を根絶する」と話した。(大盛周平、初鹿野俊)