育成契約も経験…楽天の6年目苦労人がプロ初勝利 平石監督「やはり嬉しい」

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楽天・今野龍太【写真:荒川祐史】

8回に味方打線が逆転しプロ初勝利、ヒーローインタビューは「頭の中が真っ白」

■楽天 6-4 ロッテ(18日・ZOZOマリン)

 楽天の6年目右腕・今野龍太投手が18日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦に2番手で登板し、2回無安打無失点と好投。8回に味方打線が逆転し、プロ初勝利を挙げた。

 楽天先発・石橋が序盤に失点を重ねる乱調も、なんとか5回4失点でしのいで降板。6回から今野がマウンドに上がった。だが、先頭打者本塁打を含む2安打と好調の荻野は、いきなり死球で歩かせてしまう。さらに鈴木の犠打で1死二塁となるが「一人ひとり抑えることだけを意識した」という投球で清田、井上を打ち取りピンチをしのぐと、続く7回も3者凡退。任された2回を見事無失点で切り抜けた。

 そして、8回に味方打線が一挙4得点を挙げ逆転。2015年に右膝を手術し、一度は育成契約も経験した6年目の苦労人に、プロ初勝利が舞い込んだ。勝ち越しの瞬間は「よくよく考えたらそうだな」と冷静に受け止めていたようだが、「プロで初勝利ができて本当に良かった」と試合終了の瞬間にその喜びを実感した。

 試合後には「頭の中が真っ白で、何を言っていたのか自分でも……」というヒーローインタビューも終えた今野。「膝の怪我もして育成になったり、ここ数年は数試合しか投げられずでファームに行くこともあったので、今年こそはという気持ちがありました。本当に長かったです」と、改めてプロ初勝利を振り返った。

 2013年、支配下選手としてはその年のドラフト指名で最後となる76番目のドラフト9位で入団。翌14年8月に1軍デビューを果たすも、15年に右膝半月板を痛め手術。その年のオフに育成選手となった。

「ケガをしてここまで戻ってこられるのかと。故障してパフォーマンスを元に戻せるのかっていうのがあった」。状態が戻った姿は「想像できなかった」というが、「膝を治して支配下に入ることを目標やっていた」と懸命なリハビリの結果、2017年4月に支配下へ復帰。「1軍に来られたので結果を残すしかない」という思いが、この日のプロ初勝利につながった。

 2016年から2年間ファームの監督を務め、今野の姿を間近で見てきた平石洋介監督は「どの選手が活躍しても嬉しいですが、やはり嬉しいです。苦しい思いもしながら、そこで諦めずにこうやって、自分のピッチングとポジションをつかみとって。そういう選手がこうやって1軍の舞台でパフォーマンスを出してくれることは嬉しいですね」と、6年目の苦労人のプロ初勝利を喜んだ。

「頭が真っ白だった」というヒーローインタビューで「6年間で良い成績を残せていないので、しっかり貢献できるよう頑張りたい」と語った今野。地元の期待を背負う6年目・24歳右腕の物語は始まったばかりだ。(岩国誠 / Makoto Iwakuni)