前方不注意、全国平均の1.5倍

前よく見て、速度抑えて

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重大事故防止に向け上山・南陽両署が国道13号で行った合同の速度違反取り締まり=17日、上山市川口

 県内で昨年発生した交通死亡事故のうち、前方不注意が原因となったケースは全国平均の1.5倍となっている。例年、路面状況が良くなるこの時期から走行速度が上がるとされ「前をよく見ずに速度を出し過ぎると、重大事故に発展しかねない」と県警の担当者は危惧する。安全運転の徹底と重大事故抑止に向け、県警は幹線道路で隣接する警察署が連携した速度違反取り締まりを始めた。

 県警交通指導課によると、道路の雪が消え、凍結の恐れもなくなる5月以降、県内では気温の高まりに合わせるように、速度を出し過ぎる傾向にあるという。昨年の交通事故を原因別に見ると、前方不注意は全体の23.8%だが、死亡事故の中では41.7%で全国平均の28.7%を大きく上回っている。交通事故は幹線道路で多く、今年は半数以上が発生し、死亡事故は85.7%を占める。

 事故の発生状況を受け、県警は各署管内などで取り締まりを強化。特に日中は速度違反に目を光らせ、重大な輪禍を1件でも減らそうとしている。ただ、速度違反取り締まりは、速度計測、違反車両の誘導、運転者からの聴き取りと関係書類作成などで人手が必要。大規模署などでは、人員を確保しやすいが、小、中規模署では、頻度を高められないという事情もある。

 そこで、県警は幹線道路を管轄する隣接の小、中規模署などによる合同の取り締まりを計画。人員が確保しやすくなり、実施回数を増やせるようにした。

 17日は上山市内の国道13号南進車線で、上山・南陽両署が合同で行った。2時間で18人の運転者が摘発され、制限時速60キロの区間だったが、5人は30キロ以上超過していた。現場では、北進車線を通る車のドライバーも、警察官が目を光らせている様子を見て減速。同課の担当者は「摘発者だけでなく、他の運転者も速度や前方に注意を払うようになってもらうことが取り締まりの目的の一つ」と話した。