マルケスがドゥカティ勢の追撃を退け、MotoGPフランスGPで今季3勝目。中上は今季初の転倒リタイア

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 MotoGP第5戦フランスGPの決勝レースがル・マン-ブガッティ・サーキットで行われ、MotoGPクラスはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)がポール・トゥ・ウインで今季3勝目を挙げた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は今季初の転倒リタイアでレースを終えている。

 決勝レースは天候が心配されていたが、スタート時点で気温15度、路面温度19度、路面状況はドライ。そんななかレースに向けて始まったウオームアップラップで、ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)とカレル・アブラハム(レアーレ・アビンティア・レーシング)が相次いで転倒を喫する。ふたりの転倒は交錯したものではなく、単独でのクラッシュ。ミルとアブラハムはピットに戻り、ミルはレースに出走した。ちなみにミルは、ウオームアップセッションでも2度の転倒を喫しており、この日3度目のクラッシュとなった。

 スタートではポールポジションスタートのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)と2番手スタートのダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム)が飛び出し、1コーナーに横並びになるように突入。しかしその先のコーナーで、マルケスが先頭を奪う。

 序盤はマルケスにペトルッチが続き、3番手にジャック・ミラー(プラマック・レーシング)がつける展開。さらにそのミラーの後ろに迫るのは、バレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)だ。

 3周目、ミラーは8コーナーでややはらんだペトルッチを交わすと、この周にファステストラップを叩き出してマルケスを追う。ペトルッチはラインを外した際にロッシにも交わされて後退した。

 ミラーは4周目にもファステストをマーク。約0.3秒あったマルケスとの差はあっという間に縮まり、5周目の3コーナーで躊躇なくマルケスのインを刺すとオーバーテイク。ミラーがトップに立った。だが、マルケスもミラーをやすやすと逃さない。マルケスはミラーに交わされてからもその背後につけ、テール・トゥ・ノーズでトップ争いを展開する。

 7周目にはマルケスが仕掛け、トップを奪う。しかしミラーも負けじとマルケスにオーバーテイクを挑むガチンコ勝負。そんな激しいトップ争いが展開される間に、3番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)と4番手のロッシが追いついた。

 しかし、トップに立ったマルケスは1分32秒前半から中盤のタイムをコンスタントに刻み、次第に2番手のミラーとの差が開いていく。マルケスは11周目にはファステストをマーク。このときにはミラーに対し、約0.9秒のアドバンテージを築いていた。

■マルケスが抜け出した終盤、ドゥカティのふたりが2番手争いを展開

 レース折り返しの14周を終えた時点で、トップはマルケス、2番手にミラー、3番手にドヴィツィオーゾというトップ3。ロッシはペトルッチに交わされ、5番手に後退していた。

 17周目、2番手を走っていたミラーがコーナーではらんだすきに、ドヴィツィオーゾが2番手に浮上。ミラーは3番手に後退した。2番手のドヴィツィオーゾ、3番手のミラー、4番手のペトルッチの差は等間隔ながらも、集団を形成しつつあった。

 19周目、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が11コーナーで転倒。怪我はなかったようだがここでリタイアとなった。

 レース終盤、ペトルッチがミラーを交わして3番手に浮上する。ペトルッチはドヴィツィオーゾの背後につけ、チャンスを伺う。ドゥカティ・チームのチームメイト同士の一騎打ち。その背後にはミラー、そして再びロッシが迫る。

 ペトルッチは残り3周でドヴィツィオーゾに仕掛けるも、ドヴィツィオーゾは2番手を譲らない。2番手のビニャーレスと3番手のペトルッチはテール・トゥ・ノーズのまま、最終ラップに突入する。

 一方、マルケスはドヴィツィオーゾに対し約2秒の差を築いて、ポール・トゥ・ウインを飾った。これは、ホンダにとってロードレース世界選手権の最高峰クラスにおける300勝目という節目の勝利でもあった。

 チームメイト同士の2位争いを制したのはドヴィツィオーゾ。第2戦アルゼンチンGP以来の表彰台を獲得した。3位に入ったペトルッチは実に2018年のフランスGP以来、1年ぶりのポディウム登壇。また、ペトルッチにとってドゥカティ・チームに移籍後初の表彰台獲得となった。

 4位は序盤にマルケスとトップ争いを見せたミラーで、ロッシはヤマハ勢トップの5位フィニッシュ。中上は前述のとおり、レース中の転倒で今季初のリタイアでレースを終えている。