夜の美川、台車練る おかえり祭り

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 白山市美川地区の県無形民俗文化財「おかえり祭り」は19日、「還幸祭(かんこうさい)」と呼ばれる最終日を迎えた。美川浜町の御旅所で一夜を明かした台車(だいぐるま)や神輿(みこし)が、同日夜に巡行を再開し、今年の「おかえり筋」である美川中町を通って美川南町の藤塚神社に向かった。

 御旅所には日中、各町内の台車13台が勢ぞろいし、美川仏壇の職人技が光る豪華な姿が見物客を魅了した。周辺には屋台が立ち並び、多くの観光客でにぎわった。

 おかえり筋は美川の10町が1年ごとに持ち回りで務める。各家では、訪れた親類や知人を御膳などでもてなし、会話に花を咲かせた。夜は、台車を引く男衆を迎え入れて食事や酒が振る舞われた。男衆は祭り終盤を前に団歌で士気を高めた。

 御旅所を出発した台車は、「御神燈(ごしんとう)」と記された提灯(ちょうちん)に明かりがともる幻想的な町中を、「ギィーギィー」と独特のきしみ音を響かせながら堂々と練り歩いた。

 今年の祭りでは、一時解散の案が浮上した美川校下青年団の存続に向け、39~42歳の初老を中心とする住民有志30人が神輿の担ぎ手として加わった。