令和初の褒章670人 石川さゆりさん(熊本市出身)ら

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紫綬褒章受章が決まり喜びを語る歌手の石川さゆりさん

 政府は2019年春の褒章受章者を20日付で発表した。発令は21日。受章者は689人・団体で、男性475人、女性195人、団体19。熊本県関係は熊本市出身で歌手の石川さゆり(本名・石川絹代)さん(61)ら男性10人、女性6人の計16人が受章した。内訳は、長年にわたる社会奉仕活動が対象の緑綬褒章が1人、その道一筋に励んだ人をたたえる黄綬褒章が7人、公共の利益に貢献した人に贈られる藍綬褒章が8人だった。

◆石川さん「人の心に寄り添う歌を」

 「やってきたことは間違ってないぞ、って認めていただいたような。ありがたい気持ちとともに、叱咤[しった]激励だと受け止めています」。石川さんは46年間の歌手活動を振り返り、謙虚な言葉で笑顔を見せた。

 1973年3月のデビューの地は、熊本市の水前寺体育館(当時)。「津軽海峡・冬景色」で大ブレークし、「能登半島」「天城越え」など数々の名曲を世に送り出した。一方で、“情念の演歌歌手”のイメージを飛び越え、ポップソングやロック、民謡など、ジャンルを超えて意欲的に世界を広げる。

 「歌も生きていないといけないと思う。時代に、人の心に寄り添う歌をつくり、歌っていきたい」。東日本大震災では、伝承の危機にあった東北沿岸部の民謡・浜甚句を取り入れた「浜唄」を歌い、復興を支えた。

 熊本地震で傷ついた古里や、同世代で交流を続ける水俣病の胎児性患者たちにも心を寄せる。「一生懸命に皆さんが復興に向けて頑張っている姿を思うと、何か自分が古里にできることはないか、水俣のみんなも元気だろうかと、いつも思っています。この受章が、皆さんの励みになればうれしいな」(並松昭光)