300回迫るも18日は低調 箱根山の地震、温地研集計

立ち入りが全面禁止となる前の箱根山・大涌谷=4月18日

 19日に噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた箱根山で、県温泉地学研究所が18日以降に捉えた火山性地震の回数が300回に迫ることが分かった。ただ、20日は午前10時までで10回にとどまり、比較的低調となっている。

 温地研は独自の観測網でごく小規模な地震も集計しており、気象庁の観測結果とは回数が異なる。これまでに得られたデータを詳しく調べたところ、18日は105回、19日は183回発生していた。両日と比べ20日は少なく、午前6時までに10回を観測したが、6~9時台は発生が確認されなかった。

 温地研の板寺一洋研究課長は「活動が今後どのように推移するか現時点では分からない。1日10回でも通常よりは多いため、引き続く注意深く監視する」としている。

 これまでのところ、4月下旬に駒ケ岳付近で1日に数回の地震が続けて発生。5月に入ってからは、芦ノ湖西岸の深さ4キロより浅い場所で地震が起き始め、18日に急増した。

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